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「中津川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中津川の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
年旧暦の三月に、恵那山脈の雪も溶けはじめるころになると、にわかに人の往来も多い。中津川の商人は奥筋(三留野、上松、福島から奈良井辺までをさす)への諸|勘定を兼ね....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
衛門の心配は、半蔵が親友の二人までも京都の方へ飛び出して行ったことであった。あの中津川本陣の景蔵や、新問屋|和泉屋の香蔵のあとを追って、もし半蔵が家出をするよう....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
いとわなかった。文久年代に上京した伊那|伴野村の松尾多勢子、つづいて上京した美濃中津川の浅見景蔵、いずれもまず彼のもとに落ちついて、伊勢屋に草鞋をぬいだ人たちだ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
このおまんは継母として、もう長いこと義理ある半蔵をみまもって来た。半蔵があの中津川の景蔵や同じ町の香蔵などの学友と共に、若い時分から勤王家の運動に心を寄せて....
風流仏」より 著者:幸田露伴
ば花漬、アヽ是を見ればこそ浮世話も思いの種となって寝られざれ、明日は馬籠峠越えて中津川迄行かんとするに、能く休までは叶わじと行燈吹き消し意を静むるに、又しても其....
雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
が戯れている。人ずれしない魚は、誰の鈎にもたやすく掛かる。 奥秩父の三峰川と、中津川にも近年まで渓流魚は数多かったが、近頃は職業漁師と都会人のために漁り尽くさ....
水の遍路」より 著者:佐藤垢石
ましかった。 武州の荒川は、長瀬の上流下流で幾度か鮎の友釣りを試みた。三峰川と中津川では山女魚釣りに谷を跋渉した。高麗川と名栗川へも行った。多摩川と奥多摩川、....
知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
愛ずる癖ある叟にて、それよりそれと話の次に、平賀源内の明和年中大滝村の奥の方なる中津川にて鉱を採りし事なども語り出でたり。鳩渓の秩父にて山を開かんと企てしことは....
「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
に紹介してみる。 越後の中魚沼郡と信濃の下高井郡とにわたって、信濃川の支流なる中津川の上流、苗場山の西方渓谷地方を秋山谷という。交通不便な極めての山間で、里人....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た。 ひろい暗の彼方に、銀蛇に似た河のすがたが二股に裂けていた。一すじの淀川が中津川と天満川とに岐れるところである。その辺りにチラと灯が見えた。 「船だっ」 ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に、当然会えるはずの者に、よけいに行き会えないことになってしまう。 だが遂に、中津川の宿場端れで、彼は、先へ行く武蔵の姿を見つけた。 幾日目だろう。それは実....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
峰山中、一番奥にある前鬼村の人々は、鬼の子孫だと云われていまして、紀伊粉河の北の中津川にも、その子孫と称する者が五家に分れているそうであります。また京都の東北の....