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中火
「中火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中火の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
仰いで長吁し、東西に走り迷いて、自殺せんとしたもう。明史、恭閔恵皇帝紀に記す、宮
中火起り、帝終る所を知らずと。皇后|馬氏は火に赴いて死したもう。丙寅、諸王及び文....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
支那でも雲南の光明井に唐の大歴間、三角牛と四角羊と鼎足鶏|見《あら》われ、井
中火ありて天に燭《しょく》す。南詔以て妖となし、これを塞《ふさ》がしむ。今風雲雷....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
にあれを積んでインド方面へ向けて飛行中だが、見ていなさい、あと三十分で飛行機は空
中火災を起して墜落じゃ。泥棒にはいい懲しめじゃよ」 「へえん、それはそれは……」....
「フランダースの犬」より 著者:菊池寛
来ても、安らかにいこわせてくれたこの小屋。――その晩ネルロとパトラッシュは、一晩
中火の気のない炉ばたで、灯もつけず抱き合っていました。めいめい、心の中に、この小....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
のドンヅマリの、塵埃《ごみ》すて場の前にいたが、隣家《となり》の女髪結さんから夜
中火事を出して、髪結さんは荷物を運び出してしまってから騒ぎだした。一ツ棟だ、かえ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
すぐ五月です。」
「でも六月までは火を焚くものです。こんな低い室《へや》では一年
中火がいります。」
「私はもう火はむだだと思ったのです。」
「それもあなたの一風....
「山姥の話」より 著者:楠山正雄
た。 とうとうお釜が上まで真っ赤に焼けました。その時分には、山姥もとうにからだ
中火になって、やがて骨ばかりになってしまいました。 山姥と娘 ....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
土星、大駅土《だいえきど》 おりんお滝――天保八年、ひのとのとり、一白、水星、山
中火。 ひとしくとりで星は土木水を表している。今いっそう詳しくこれを案じてみ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
クと呼んでおる。また雪の中に居る猫で大変に人に害をするものもある。そういう獣は夜
中火を焚いて居るとやって来ない。それですから本当の望みの方からいうと火を夜通し焚....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
次郎儀、試合仰せ被付。 相手方、作州牢人宮本武蔵政名也。 又、ひとつ。 当日、府
中火気厳禁の事。 双方のひいき、助太刀の輩共一切、渡海の事かたく禁制。 遊観の舟....