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「中白〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中白の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
令嬢アユ」より 著者:太宰治
、端然と正座し、囲碁の独《ひと》り稽古にふけっている有様を望見するに、どこやら雲中白鶴の趣さえ感ぜられる。時々、背広服を着て旅に出る。鞄《かばん》には原稿用紙と....
十二支考」より 著者:南方熊楠
今注』に〈漢の建平元年山陽白兎を得、目赤くして朱のごとし〉とあれば、越後兎など雪中白くなるを指したのでなく尋常の兎の白子を瑞としたのだ。熟兎に白子多きは誰も知る....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
は末にはなっているが、風が吹いたら溢れるかと思うほど棉はえんでいる。点々として畑中白くなっているその棉に朝日がさしていると目《ま》ぶしい様に綺麗だ。 「まアよく....
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
をわれに打壊《うちこわ》す者を、永久の敵とすべく心に誓った。 馬上青年老。 鏡中白髪新。 幸生天子国。 願作太平民。 二十 ツルゲニェフ以上の芸術家として....
突貫紀行」より 著者:幸田露伴
んよりは苦しくとも出発せんと馬車にて仙台を立ち、日なお暮れざるに福島に着きぬ。途中白石の町は往時《むかし》民家の二階立てを禁じありしとかにて、うち見たるところ今....
島原の乱」より 著者:菊池寛
の勢いは猛烈である。 為に黒田勢三百余忽ち討たれて少しく郤くのを、忠之怒って、中白|上下に紺、下に組みの紋ある旗を進め励ます。睡鴎は然るに自若として牀に坐して....
十二支考」より 著者:南方熊楠
で墨が脱《お》ちて露顕し捕われたとある通り、白馬は至って人眼を惹く。したがって軍中白馬を忌む。しかるにまた強いと定評ある輩がこれに乗ると、同じく敵の眼に付きやす....
お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
る様な姿であった。 西洋洗濯をして居るので、朝から日の落ちるまで、時によると夜中白い洗濯物が高い所に張り渡された繩と一緒にヒラヒラと風に吹かれて居るのを見たり....
食道楽」より 著者:村井弦斎
三・〇〇 〇・〇四 三三・三七 〇・二三 〇・一六 同中白飯 六二・〇六 三・四九 〇・〇五 三四・〇三 ....
三国志」より 著者:吉川英治
廷の内事が分ってたまるものか、ひかえろ」 と、一言に叱りつけた。 ために、座中白け渡って見えた時、折も折、霊帝がたった今|崩御されたという報らせが入った。 ....
わが町」より 著者:織田作之助
るとの口実で、足掛け六年ののち、大阪へ帰ると直ぐ俥夫となり、からだ一つを資本に年中白い背広の上着を羽織って俥をひき、「ベンゲットの他あやん」の綽名はここでも似合....