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中眼
「中眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「栄螺」より 著者:田畑修一郎
んなに楽にとれるものはない。私はいつも友人の二三人で出かけたのだが、めいめいに水
中眼鏡をかけて、岩から岩へつたわって行くのであった。岩の側面や下側、海底などの割....
「温泉」より 著者:梶井基次郎
を焼く。春になると蕨。蕗の薹。夏になると溪を鮎がのぼって来る。彼らはいちはやく水
中眼鏡と鉤針を用意する。瀬や淵へ潜り込む。あがって来るときは口のなかへ一ぴき、手....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
》にもあれば前にもある、足にもあれば手にもある、胸にもあれば背中にもある、妾は体
中眼なんだよ。何んのそればかりではない! 頭脳《あたま》! 頭脳! ね、頭脳、頭....
「漁村の婦人の生活」より 著者:宮本百合子
いをやっているひともあったりして、そのきっちりと手拭でくくられた頭の上に大きい水
中眼鏡がのっている。天草とりの日の浜じゅうの大さわぎや、大きい天草のたばをかつい....
「空襲警報」より 著者:海野十三
て、三つか四つ炭と綿の入った缶を用意しておけばいいじゃないか」 「僕はその上、水
中眼鏡をかけて、催涙瓦斯を防げるようにしようかな」 若い人たちの間には、防毒面....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
。運転手が眼玉であり、眼玉ばかりの乗客である、道行く人も眼玉ばかりだ。すると世界
中眼玉ばかりが横行している事になる。幾億万の眼玉。考えてもぞっとする。 今度は....
「日輪」より 著者:横光利一
、爾は我を残して何処へ行った。何処へ行った。」 二十三 反耶は夜
中眼が醒めると、傍から不弥の女が消えていた。そうして、彼の見たものは自分の片手に....
「花園の思想」より 著者:横光利一
静臥すべきベランダにあった。ベランダは花園の方を向いていた。彼はこのベランダで夜
中眼が醒める度に妻より月に悩まされた。月は絶えず彼の鼻の上にぶらさがったまま皎々....