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「中禅寺湖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中禅寺湖の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
絶壁がこの窪地の西を回っているのが眼下によく見える。男体山麓の噴火口は明媚幽邃の中禅寺湖と変わっているがこの大噴火口はいつしか五穀実る数千町歩の田園とかわって村....
二人の弟たちへのたより」より 著者:宮本百合子
物にいらした汽車のなかにも胸にしるしをつけた人たちが、どっさりのり合わせました。中禅寺湖のまわりの群集も大部分がそういう人たちでした。 お母さんはお元気ですか....
十二支考」より 著者:南方熊楠
がいわゆる大王色を好んで百姓とともにせんとの仁心より頼まれた惚れ薬の原料を採りに中禅寺湖へ往った時、篤《とく》とこの大黒を拝もうと心掛けて滞在して米屋旅館に、岩....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
に永い。こういう妙な日々。ではね。 四月二十九日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 日光中禅寺湖歌ヶ浜のいづみや旅館より(男体山の絵はがき)〕 なかなか珍しい組み合....
湯元の秋」より 著者:豊島与志雄
ただ私の方が、彼等よりいくらか温い肌をしているのみである。 戦場ヶ原の水は多く中禅寺湖の方へ吸い取らるるので、多くの盆地に見るような湿気が少い。そして草は高く....
海亀」より 著者:岡本綺堂
だ。僕は毎年おなじ郷里へ帰るのもおもしろくないので、親しい友人と二人づれで日光の中禅寺湖畔でひと夏を送ることにした。美智子は僕よりもひと足さきに、忘れもしない七....
雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
湯元の温泉に一夜を寛ぎ、翌|黎明爽昧の湯の湖を右に見て、戦場ヶ原の坂の上に出て、中禅寺湖の方を展望すれば、景観は壮大である。 茫漠として広い青茅の原に突っ立っ....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
せんじがんぴの文末「せんじゅハ其意味不明ナリ」を取り消し、今これを「野州日光山ノ中禅寺湖畔ナル千手崎ニ産スルヨリ云ヘリ」と訂正する。 片葉のアシ 世に片葉《カ....
皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
三俣山(千九百八十米、上州方面の称呼である。支脈東に延びて黒松岳、社山等を起し、中禅寺湖の南を限る。)でも宿堂房山でも、黒木の繁っているのはよいとしても、その間....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
く考えて、室内旅行の夢を見ていたのである。 北の隅が松島で、南の隅が別府、東が中禅寺湖で、西は瀬戸内海の因の島付近である。 彼は寝ながら、頭の中で松島から因....
情鬼」より 著者:大倉燁子
って人怪しいと思ったんですよ。あの日記で読むと大使は死ぬ日の夕方吉岡さんを連れて中禅寺湖から日光へ歩いたんです。二人で山越しをしながら云々という処があったんです....
秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
分発の列車にて上野駅出発、九時二十七分日光着。馬返まで電車に乗り、午後二時三十分中禅寺湖畔、三時五十分湯元。板屋に泊る。 日光の町から馬返へ行く途中、眉を圧し....