中越[語句情報] » 中越

「中越〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中越の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
上高地風景保護論」より 著者:小島烏水
比較的に抵抗力の微弱なる森林から初まった。 信州と他国の国境、即ち飛騨境から越中越後の国界へとわたって、多大なる面積を有する壮麗なる国有林は、大林区署の収入を....
二つの庭」より 著者:宮本百合子
こまでゆきますから……」 松浦が追っかけるようにして、いそいで靴をはいている背中越しに、伸子は、 「和一郎さん、おそくならないうちに帰っていらっしゃいよ」 と....
幽霊と推進機」より 著者:夢野久作
いう事がすぐにわかった。だから私もそのアトから静かに這入って、運転手と機関長の背中越しにジッと様子を聞いてみると、水夫長が激昂するのには、やはり相当の理由があっ....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
衣紋を取りつくろい、これすなわち登竜に違いござらぬ、と断じ、そもそもこの登竜は越中越後の海中に多く見受けられるものにして、夏日に最もしばしばこの事あり、一群の黒....
地獄の使者」より 著者:海野十三
現に被害者の屍体は、その尻の下にそのハンドバグを敷いて居ります。始め私は椅子の背中越しに中を覗きこんだところ、それを発見したのでありました。第三には、その婦人は....
人造人間の秘密」より 著者:海野十三
ぎで、ブレーキをかけた。 「どうしたのですか、モール博士」 と、私は、博士の背中越しにこえをかけた。 「また、人造人間部隊が現われた。あれを見ろ、行手の丘陵の....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
開った。 と、不意に扉が開いて、大月の背中が現れた。そして、そのタキシードの背中越しに、若い女の艶しい声で、 「まあ、いけませんわ。こんなに戴いては……」 ....
取舵」より 著者:泉鏡花
下 魚津より三日市、浦山、船見、泊など、沿岸の諸駅を過ぎて、越中越後の境なる関という村を望むまで、陰晴すこぶる常ならず。日光の隠顕するごとに、....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
一 室生岬の尖端、荒れ果てた灰色の山の中に、かなり前から稼行を続けていた中越炭礦会社の滝口坑は、ここ二、三年来めきめき活況を見せて、五百尺の地底に繰り拡....
たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
によるのである。坂本屋の話によると、近くは秩父山から甲州路。東は出羽奥州、北は越中越後遠くは飛騨の山々から、中国辺に至る二、三百年来手広く取引をなし、山の猟師が....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
麭《パン》と牛酪《フウル》が入ってるから、それでも喰べて我慢していたまえ」と、背中越しに籠を突き出してよこした。 コン吉は一|切《さい》を運命とあきらめ、包を....
平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
感心もしないが、頂上が平坦であるから名づけられたらしく想像される、いずれにしても中越の傑物らしい気持がしてならない、自分はその折にはヒラダケと呼ぶのやら、または....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
つ輸入当時からの名があって、それが東北の一隅には伝っているのである。新潟県では『中越方言集』の記載によれば、鳳仙花をツマグレナイまたはホネノキと呼んでいる。ホネ....
或る少女の死まで」より 著者:室生犀星
、この大きな室内に、非常に正確な、しかも非常に真摯な八角時計が、がさがさな象の背中越しに、チクタク動いているのを見たときに、私はすぐに変な気がした。しかも建物の....