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「中身〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中身の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間灰」より 著者:海野十三
と、そこには彼と犬猿の間にあるK新報社長の田熊氏が嘲笑っていた。彼は署長の手帖の中身をスッカリ藁半紙に書き写してしまってから、激しい地声でまくし立てた。 「手帖....
間諜座事件」より 著者:海野十三
こやマッチを示した。酔払いから素早く手渡された秘密のマッチ箱だった。小指の尖で、中身をポンと落しメリメリと外箱を壊して裏をひっくりかえすと、弦吾はポケットから薬....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
を指した。「外側は御覧のとおり毛糸で編んであります。しかしこれは単なる袋ですよ。中身は鉄の砲丸です、あの競技に使うのと同じですが、非常に重いです。こっちから御覧....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
いま直ぐじゃ拙いのかい」 「ちょっと拙いのさ。というのは、あれを私が買ってから、中身を少し搬び出してしまったのよ、そいつを元通りに返すとすると、どうしても午後十....
蠅男」より 著者:海野十三
そこには護身用のコルトのピストルが入っていた。彼はそれを取出すなり、二つに折って中身をしらべた。 「……実弾はたしかに入っている!」 こうした場合、よく銃の弾....
地球盗難」より 著者:海野十三
てきたんです」 「なにかわけの分らない器械だった。そいつは函の中に入っていたので中身は判らない。しかし辻川博士は大喜びだった。その外国船の大将と幾度も握手をして....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
すね」と臼井は小山研究生と川北老夫妻へ気ぜわしく話しかけた。「このトランクとその中身とを、僕に預けていただきたいんですがなあ。もちろん博士が意識を回復されればそ....
奇賊は支払う」より 著者:海野十三
る。別言すれば、烏啼が苅谷邸から攫っていったのは、姿こそ繭子夫人であったが、その中身に至っては当の夫人ではなく、実は猫々先生であったのである。名探偵の打った手は....
金属人間」より 著者:海野十三
しずかに伸びていた。そしてその頭部が開かれ、頭骸骨がお碗《わん》のようになって、中身が空虚《くうきょ》なことをしめしていた。 怪金属Qがやどっていた肉体は、ふ....
地獄の使者」より 著者:海野十三
「それはですね、その空缶の中はきれいだという点です。なぜきれいであるか。すっかり中身を喰べて洗い清めたものであるか。それとも中に何もつかないようなものが缶の中に....
人造人間の秘密」より 著者:海野十三
っているのですか。いや、もちろん、それは秘密なんでしょうが、お預りする以上、その中身のことがいくらか解っていないと、保管するにしても、持ちはこぶにしても、用心の....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
らなくなってしまうというようなわけで、結局金博士の智慧を験めそうとした奴の蟇口の中身が空虚と相成って、思いもかけぬ深刻な負けに終るのが不動の慣例だった。 「おい....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
いるだけのものであった。 「エフ氏って、あれですか」 「そうです。エフ氏は、まだ中身だけしかできていましぇん。まだあの上に、肉をつけ、そして皮をかぶせ、人間に見....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
であった。 「――杉田。驚カナイデ、ヨクコノ手紙ヲ読ンデクレ。 (一)コノ荷物ノ中身ガ何デアッタカ誰ニモイウナ。 (二)コノ品物ハスグチャントシマッテクレ。 (....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ら“東条閣下ご考案”の豚血液を乾燥させた粉末で防水したはこを作らされ、海軍からは中身を使用したあと、海中に捨ててもすぐ水を吸って沈むように、ブカブカのはこを作れ....