中途[語句情報] » 中途

「中途〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

中途の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇遇」より 著者:芥川竜之介
稿を貸して下さい。あなたに黙って置くと、だんだん作品が悪くなりそうです。今までも中途で切った方が、遥《はるか》に好かったと思いますが、――とにかくこの小品《しょ....
蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
くなってしまいました。そこで仕方がございませんから、まず一休み休むつもりで、糸の中途にぶら下りながら、遥かに目の下を見下しました。 すると、一生懸命にのぼった....
槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
うたびに口から白い霧が出る。途中でふり向いて見ると谷底まで黒いものがつづいてその中途で白いまるいものと細長いものとが動いていた。「おおい」と呼ぶと下でも「おおい....
或る女」より 著者:有島武郎
飲んだりしていた。 突然古藤は居ずまいをなおして、 「もう僕は帰ります。お話は中途ですけれどもなんだか僕はきょうはこれでおいとまがしたくなりました。あとは必要....
片信」より 著者:有島武郎
には、やはりこれだけの長い年月を費やす必要があったのだ。今から考えると、ようこそ中途半端で柄にもない飛び上がり方をしないで済んだと思う。あのころには僕にはどこか....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
いったごとく、彼らに何十倍、何百倍する多数の青年は、その教育を享《う》ける権利を中途半端で奪われてしまうではないか。中途半端の教育はその人の一生を中途半端にする....
婦系図」より 著者:泉鏡花
で、そうして夫人に逢ったんだと。…… うつらうつら 十八中途で談話に引入れられて鬱ぐくらい、同情もしたが、芸者なんか、ほんとうにお止しな....
クララの出家」より 著者:有島武郎
に続いた。あの青年たちはもう立止る頃だとクララが思うと、その通りに彼らは突然阪の中途で足をとめた。互に何か探し合っているようだったが、やがて彼らは広場の方に、「....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
格言がある。よってもって、自から称した、すなわちこれ、自劣亭思案外史である。大学中途の秀才にして、のぼせを下げる三分刈の巨頭は、入道の名に謳われ、かつは、硯友社....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
くことになる。 無論|斯うした仕事に失敗は伴い勝ちで、われ等としても、止むなく中途で見棄てて了わねばならぬ人物は沢山ある。世にも度し難きは、人間界にこびりつい....
久米正雄」より 著者:芥川竜之介
かそうとする浪曼主義。その誘惑を意識しつつ、しかもその誘惑に抵抗しない、たとえば中途まで送って来た妓と、「何事かひそひそ囁き交したる後」莫迦莫迦しさをも承知した....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
ちまち暗かった。 松野謹三、渠は去年の秋、故郷の家が焼けたにより、東京の学校を中途にして帰ったまま、学資の出途に窮するため、拳を握り、足を爪立てているのである....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
の属する日農は単一無産政党の結成を提唱した。私たちはこの準備にかけ回ったが、その中途において労働組合戦線が分裂するとともに、右の労働総同盟が脱退、左の労働評議会....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
今夜は帰るよ。』 漁『どんなのでも、懸ったら最後というが、真の釣だろう。それを、中途で逸らすようでは、岡っ張で、だぼ沙魚を対手にしてる連中と、違い無いさ。随分永....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
面目な戦争とならなかったが、フランス革命以後は国民戦争となった。国民戦争に於ては中途半端の勝負は不可能である」との信念の下にルーデンドルフは回想録や「戦争指導と....