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中間
「中間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
そ》れ、何度も母に考え直させようとした。(その癖又一面には父の玄鶴とお芳の兄との
中間《ちゅうかん》に立っている関係上、いつか素気なく先方の頼みを断れない気もちに....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
。弱者は又道徳に愛撫《あいぶ》されるであろう。道徳の迫害を受けるものは常に強弱の
中間者である。
*
道徳は常に古着である。
*
良心は我我の....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
時に跡を絶って、全く異なった生活様式が突発するという事実はない。三つの生活様式の
中間色をなす、過渡期の生活が起滅する間に、新しい生活様式が甫《はじ》めて成就され....
「星座」より 著者:有島武郎
研究せねばならなかった。これならしかし割合に簡単なことで、渡瀬の工夫になる小さな
中間機を使用すれば、実際においてある程度までの効果を挙げることができたのだ。新井....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が源を発している。地はその周囲を一列の高い障壁で取り囲まれ、そして地とこの壁との
中間のくぼみに何人も越えることのできない大洋がある、壁の向こう側には神々のために....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
争に比べて短いようでありますが緊張が違う。昔の戦争は三十年戦争などと申しましても
中間に長い休みがあります。七年戦争でも、冬になれば傭兵を永く寒い所に置くと皆逃げ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
で、若し松竹梅と三つ並べて見たら、強いのと弱いのとの両極端が松と竹とで、梅はその
中間に位して居るようでございます。 それから菫、蒲公英、桔梗、女郎花、菊……一....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
は無限、しかもすべてに対して一視同仁である所の、正義の神である。そして神と人との
中間には、多くの守護の天使達が存在し、それ等が神の限りなき愛、神の遠大なる意志の....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
また磁極の周りの空間にも、例の磁気指力線があるとして考えられる。かように、たとい
中間には眼に見える物体が無い場合でも、その空間にある媒介物になっているものと考え....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
弱い遊女のなら、五助も男だ。こうまでは驚かねえが、旗本のお嬢さんで、手が利いて、
中間を一人もんどり打たせたと聞いちゃあ身動きがならねえ。 作平さん、こうなりゃ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
によりて起こる原因、すなわちコックリの装置自体より生ずる原因 第二は、内外両界の
中間に起こる原因、すなわち人の手とコックリの装置と相触れたるときの事情より生ずる....
「迷信解」より 著者:井上円了
い。催眠術は近来盛んに行わるることじゃが、その術たるや、人心をして睡眠と醒覚との
中間における一種の状態に入らしめ、己の意思にて身体を支配することあたわずして、ほ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
み。今日食卓にワクをはむるも、なお器物転倒を免れず。甲板上には両側波よけをつけ、
中間に縄を張り、歩するものをしてこの縄にたよらしむるも、ときどき高浪の波よけをこ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
た。日本最初の単一無産政党である。しかしこの労働農民党もただちに、左翼の残留派、
中間の日本労農党、右翼の社会民衆党、極右の日本農民党の四つに分解し、以来無産政党....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
いたのである。 ドイツ軍は空軍と戦車、それに歩工兵の密接なる協力に依って築城の
中間地を突破する方式に出て、フランス軍の意表に出たのである。 殊に自由主義国フ....