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中馬
「中馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「現代日本の開化」より 著者:夏目漱石
馬に乗るものである。これも御尤《ごもっとも》には違ないが、いくら騎兵だって年が年
中馬に乗りつづけに乗っている訳にも行かないじゃありませんか。少しは下りたいでさア....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
大将安養寺三郎左衛門は、織田と浅井家の同盟を斡旋した男だ。長政を落さんとして奮戦
中馬を鉄砲で射られて落馬したので、遂に擒りにせられて信長の前に引き据えられた。信....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
て来たもの以外に、民間交通事業の見るべきものが追い追いと発達して来ている。伊那の
中馬、木曾の牛、あんこ馬(駄馬)、それから雲助の仕事なぞがそれだ。もっとも、木曾....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、平民たりとも乗馬、苗字までを差し許される世の中になって来た。みんな鼻息は荒い。
中馬稼ぎのものなぞはことにそれが荒く、牛馬の口にばかりついていない。どうかすると....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
だ。驢の忍耐強き、馬の悍強き、騾の頑牢なる、共に古より聞えた。七、八種もある馬属
中馬と驢のみ測るべからざる昔より人に豢《か》われてその用を足した事これ厚きに、そ....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
ラホラと、自分と前後して歩いて行く。駕籠で飛ばせる人もあり、品川宿の辺りからは道
中馬も立つと見えて、竹に雀はの馬子唄に合わせ、チャリンチャリンと鈴の音が松の並木....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
「はい/\乗って見ましょう」 とこわ/″\乗りますと、乗り付けませんで、殊に道
中馬は危ないから、油汗が出て確かり捉まっている。シャン/\/\と馬方が曳き出す。....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
日そのパタシヨン・パタポンがむやみにシャンパンを飲んだまま遠乗りに行って、その途
中馬から河の中へ落ちて溺死してしまったのよ。屍《なきがら》は泣く泣くモンパルナッ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
がよいし、また見物の参考にもなるので、今も、桑名の城下から垂坂山へかかって来る道
中馬の上にある旅人は、 「なるほど、なるほど」 と、馬子のそうしたお国ばなしを....