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中高
「中高〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
中高の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
いよ妙に間が悪くなって、今更飲みたくもない水を、もう一杯手で掬って飲んだ。すると
中高《なかだか》になった噴き井の水に、意外にも誰か人の姿が、咄嗟《とっさ》に覚束....
「或る女」より 著者:有島武郎
いを葉子に起こさせなかった。黒い髪の毛をぴったりときれいに分けて、怜《さ》かしい
中高《なかだか》の細面《ほそおもて》に、健康らしいばら色を帯びた容貌《ようぼう》....
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
になっていたので、厚く白粉《おしろい》をつけて、白いエナメルほど照りを持つ頬から
中高の鼻が彫刻のようにはっきり見えた。 老妓は船の中の仕切りに腰かけていて、帯....
「春の鳥」より 著者:国木田独歩
言いながら私の室にはいって来たのは六蔵の母親です。背の低い、痩形の、頭の小さい、
中高の顔、いつも歯を染めている昔ふうの婦人。口を少しあけて人のよさそうな、たわい....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が隠れることを知ったであろう。これらの事実から船乗りやまた海岸の住民らが、海面は
中高に盛り上っており、多分球形をしているであろうという考えを抱くようになったのは....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
翼下から地上に向け切りはなしていた。 爆煙は濛々として、天日を蔽った。土は、空
中高くはね上り、樹木は裂け飛び、道路には大きな穴が明いた。 だが、被害は、まず....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ていた。このロケット兵団は、アルプス山脈地帯にかたまっている火星兵団を尻目に、空
中高く飛出し、示威飛行を始めた。
ところが、その挑戦に応じて、アルプスの方角か....
「怪塔王」より 著者:海野十三
しり! ついに海面に、その気味のわるい首をあらわしたかと思ったとたん、ぴゅうと空
中高くまいあがりました。 4 めずらしや、海底からうかび出て、ふたた....
「太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
危険なことがどうして出来ましょう。 「こいつは困った」 攻撃の姿勢をとって、空
中高く舞い上った×の飛行機も、同じような嘆声をあげました。折角爆弾をおとしてやろ....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
った。ゴヤゴヤと真白な光りものが、水でも流したように左右に拡がった。それが忽ち空
中高く奔騰する火焔に変った。焼夷弾が落下したのだった。 どどーン。ぐわーン。ぐ....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
「……恐ロシイ爆音ヲアゲテ、休ミナク相手ノ上ニ落チタ。的ヲ外レテ落チタ砲弾ガ空
中高ク水柱ヲ奔騰サセル。煙幕ハヒッキリナシニ……」 うわーッ。 一同の悲鳴。....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
、名なればそれを誇として、指にも髪にも飾らなかった、紫の玉ただ一つ。――紫玉は、
中高な顔に、深く月影に透かして差覗いて、千尋の淵の水底に、いま落ちた玉の緑に似た....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
けていたものである。 その文庫というのは、頃合の手匣で、深さも相応にあり、蓋は
中高になっていて柔かい円みがついている。蓋の表面には、少し低めにして、おもいきり....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
にむけて出陣した。 織田信長が本能寺で明智光秀に攻めほろぼされた時に、秀吉は備
中高松から引っ返して来て、まずこの姫山の城で軍議を開いて、亡君の弔いいくさのため....
「西航日録」より 著者:井上円了
、一坪の売価五千ドルにして、一寸四方の地、わが三円に当たるという。故をもって、市
中高層の家屋の多きこと、また世界第一なり。その最も高きものは三十二階に達し、浅草....