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丸ぽちゃ
「丸ぽちゃ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
丸ぽちゃの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
小柄、中肉の女学生が、よく姉につれられて、遊びに来ました。色白くふっくりふくれた
丸ぽちゃの顔、おとがい二重、まつげ長くて、眠っているときの他には、いつもくるくる....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
の袂の中から出てきました」 第二の犠牲者二ツ木兼子は二十歳あまりの和服すがたの
丸ぽちゃ美人だった。 「弾丸は、この窓から、とんで入ったらしいです」 「地点はど....
「蠅」より 著者:海野十三
」 と会主は大きく肯いてみせた。 「いいのがあるワ。あたしの遠縁の娘だけれど。
丸ぽちゃで、色が白くって、そりゃ綺麗な子よ」 「へえ! それを僕にくれますか」 ....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
い様子をしていた。横向きであったので、新吉は女の顔をよく見得なかった。色の白い、
丸ぽちゃだということだけは解った。お作は人の肩越しに、ちょいちょい新吉の方へ目を....
「刻々」より 著者:宮本百合子
ら寒さと眠たさとでぼっとしているところへ、紺服の陽にやけた労働係が一人の色の白い
丸ぽちゃな娘をつれて来た。 「しばらくここにいな」 「房外かね」 「そうだ」 「....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
たいと思っている養女のお志万と、この三人だけの水入らずの夕餉だった。 お志万は
丸ぽちゃの色白の娘で和服好み、襟元はかたくしめているが、奥から覗く赤い半襟がよく....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
。それから酒は罎詰のがあったらもらいたい、なりたけいいのを。」 束髪に結った、
丸ぽちゃなのが、 「はいはい。」 と柔順だっけ。 小用をたして帰ると、もの陰....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
曇って来たじゃあないか、雨はどうだろうな。」 客の人柄を見て招の女、お倉という
丸ぽちゃが、片襷で塗盆を手にして出ている。 「はい、大抵持ちましょうと存じます。....
「小公女」より 著者:菊池寛
全体どういう訳でお怜悧なのだろう。―― 「私、わからないわ。」 セエラは相手の
丸ぽちゃな、むっくりした顔の上に、悲しげな眼付を見ると、かすかに笑いながら話を変....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
柿の樹に登って、柿をぱくつきながら私はよくその家をのぞき込んだ。 おまんと言う
丸ぽちゃの妓がいた。この妓は私を可愛いがってくれた。 「坊ちゃん、柿をほって下さ....
「ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
ない。田舎から出て来て、医者の免状を取ろうと、一生懸命に勉強している。 以前は
丸ぽちゃで、顔の赤い、威勢のよかった女将セレスティンが、今は青く痩せて、焦いらし....
「犠牲者」より 著者:平林初之輔
ら考えちゃいかん。その時のインスピレーションにまかせておかなくちゃ。顔は母に似て
丸ぽちゃに相違ない。女学校はどこへ入れようかな。成長《おおき》くなったら音楽家に....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
、姉さんをつけて寄越さないまでも、腕車というものがないのじゃあなかろう、可哀相に
丸ぽちゃの色の白いのが、今の間にげっそり痩せて、目のふちを真蒼にしていらあ、震え....
「澪標」より 著者:外村繁
る。 「おいでやす」 女給が迎える。私は酒を注文する。女給は私と同年配である。
丸ぽちゃの顔に濃く白粉を塗り、唇がまっ赤である。そう言えば、このカッフエ全体が、....