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「丸ビル〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

丸ビルの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
メリイクリスマス」より 著者:太宰治
東京駅ハオレノ家ダト言ッチャテネエ、マイッチャテネエ、オレノ妾宅《しょうたく》ハ丸ビルダト言ッタラ、コンドハ向ウガマイッチャテネエ、……」という工合《ぐあ》いの....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
付きのものが、曰《いわ》く「内外ビル」、曰く「東京会館」、曰く「有楽館」、曰く「丸ビル」、曰く「郵船ビル」……。 たった五ツと云う勿れ。これ等の一つでも大人国....
深夜の市長」より 著者:海野十三
を思い出しながら、通り懸った円タクを拾って、寝静まった丸の内街に向けて走らせた。丸ビルの前で車を棄てた僕は、暫くは冷えきった建物の蔭に身をひそめていた。円タクは....
地球盗難」より 著者:海野十三
のを見た人があるということだが、非常に大きな竜のような動物で、頸から上が、九階の丸ビルよりもすこし高いくらいあったそうで、残念ながら頸から下は水面に隠れて見えな....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
。 ――蟹工船はどれもボロ船だった。労働者が北オホツックの海で死ぬことなどは、丸ビルにいる重役には、どうでもいい事だった。資本主義がきまりきった所だけの利潤で....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
やっぱり上海へ引き取るらしいわ。それがあの人たちの運命なら仕方がないと思うわ。」丸ビルの千疋屋で苺クレイムを食べながら、葉子は涙ぐんでいた。 しかし一日二日た....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
これはもう可なりの爆撃力を持っている事などを語った。 「その爆弾をおとされると、丸ビルの十や二十をぶちこわす事なんざ、何でもない。東京は見る見るうちに灰になって....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
のタキシのなかから一瞥した最後の東京。雨が降っていた。窓を打ってななめに走る水。丸ビルを撫で上げる自動車の頭灯。 「東京――モスコウ」と朱線のはいった黄色い切符....
高浜さんと私」より 著者:寺田寅彦
高浜さんとはもうずいぶん久しく会わないような気がする。丸ビルの一階をぶらつく時など、八階のホトトギス社を尋ねて一度昔話でもしてみたいよ....
雑記帳より(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
空想を逞しくした顛末を随筆にかいたことがある。ところが最近のある晩TS君がやはり丸ビル附近でそれと全く同じような経験をした、と云って話したところによると、やはり....
勉強記」より 著者:坂口安吾
かノスタルジイにちかい激烈な気持であったのである。 締切の日、彼は思いきって、丸ビルへでかけて行った。そうして、講習会場の入口へ来て、再び決心がつきかねて、三....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
がって航空旅行ができるまでは、遠方を飛び歩くことができない。 元日の午前十時に丸ビルのノースウエスト航空会社へ集合することになっていた。伊東に住む私は前日から....
愛の為めに」より 著者:甲賀三郎
労もせず相当な地位が得られたんだろうが、そんな事を今更悔んだ所で仕方がない。今も丸ビルの五階の或る会社へ出かけて、体よく断られて出て来た所で、もう今日は中途半端....
丸の内」より 著者:高浜虚子
に取り去られて、後には不調和どころか調和しきって何の不思議も感じない様になった。丸ビルは建った当時はすばらしく大きな洋式な建物が東京駅前に建ったという感じがした....
一握の髪の毛」より 著者:田中貢太郎
章一は目黒駅へ往く時間が迫って来たので急いで著更えをしていた。婦人雑誌の訪問記者をしている章一は、丸ビルの四階にある編輯室へ毎日一回は必らず顔を出すことになっていて、それを実行し....