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丸儲け
「丸儲け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
丸儲けの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
一 「どかんと一発撃てば、それでもう、三十円
丸儲けさ」 いつでも酔って来るとその女は、そう云ってマドロス達を相手に、死んだ....
「山県有朋の靴」より 著者:佐々木味津三
新聞が先に立って、狂介々々と呼びずてにするから、市中のものまでが、やれ狂介|権助
丸儲けじゃ、萩のお萩が何じゃ、かじゃと、つまらんことを言い囃すようになるんじゃ。....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
率は六十五銭だが実は三十銭ぐらいで買ったルーブリだとすりゃ、もうそこで三十五銭は
丸儲けだ。円で払う分《ぶん》が減りゃ減るほど奴等が得するんだ。 「ようし、畜生!....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
ハ」 「おい笑うのは酷かろうぜ、何んとか挨拶がありそうなものだ」 「でもお前坊主
丸儲けよ。お前に勝ち目はねえじゃねえか」 「だから俺ら悄気てるのさ」 「え、悄気....
「雷」より 著者:海野十三
、すべて松吉の所有になる約束だったから、なんのことはない、人夫の手間以外は、まる
丸儲けの形だった。 「やあ、北鳴の四郎さんじゃありませんか。これはお久しゅう」 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を持って、いい鉄砲を買込んで、これを盛んに売れば、人に戦争をさせておいて、自分が
丸儲けをする。 おじさん、日本一の金持になろうと思えば、これよりほかの道はある....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
売よりもあぶないものかも知れないが、さりとて、和尚は世間を知っている、それに坊主
丸儲けということもある、存外、妙腕を揮《ふる》って、半ぺん坊主の向うを張るつもり....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
が幕府より受けた墨付百二十四万石とあった。百の字を鼠が食い去ったので百万石は坊主
丸儲けとなった。故に鼠を福と称え殺すを禁じたと。『山州名勝志』二に、山城霊山辺の....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
いえども、これは人生に苦楽相伴うの情態を知らずして、快楽の一方に着眼し、いわゆる
丸儲けを取らんとする自利の偏見にして、今の社会を害するのみならず、また後世のため....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
て委しく訊いてみるとぴったり符合していたんだ」 「頭のいい鳩つかいだね、それじゃ
丸儲けだ」 「盗んだ鳩を使っていられちゃ捜査は一層困難だからね」 「だが、君、杉....