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「丸八〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

丸八の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海異記」より 著者:泉鏡花
おらが漕いでいる艪の方へさ、ぶくぶくと泳いで来たが、急にぼやっと拡がった、狸の睾丸八畳敷よ。 そこら一面、波が黄色に光っただね。 その中に、はあ、細長い、ぬ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
」と云って大笑いをされたという事ですが……。 ……ところで正木先生は、それから丸八年の間、欧洲各地を巡遊して、墺、独、仏、三箇国の名誉ある学位を取られたのです....
雲母片」より 著者:宮本百合子
、縁側の方に横顔を向け、うつむいて弟の縫物をしていた。顔をあげず、 「もう少し」丸八の墨を握ったまま、私はぴしゃ、ぴしゃ硯を叩いて見た。自分の顔は写らないかと黒....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
味線の三下《さんさが》り、それも、聞いていれば、今時のはやり唄、 紺のぶっさき丸八《まるはち》かけて 長州征伐おきのどく イヨ、ないしょ、ないしょ もり(毛利....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
かりやめてしまって、その手習にばかりかかる。そしてお墨すりだ。 ――あたしのは丸八の柏《かしわ》墨だ。 ――あたしのは高木のいろは墨だ。 ――だめだ、いろ....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
だのものではない、深い自信ある落著ぶりである。 この木村屋の大家さんは三丁目の丸八だとか。丸八のことは三丁目で書くが、木村屋の家賃を昔のまま今日に至るまで一銭....