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「丸太ん棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

丸太ん棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
豚吉とヒョロ子」より 著者:三鳥山人
した。 それからヒョロ子は、外を包んだ幕をまくって外へ出て、そこいらから大きな丸太ん棒を拾って来て、豚吉が這入っている檻の鉄の格子の間に突込んでグイグイと押し....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
った。親方のカタキという一言が吾輩を極度に昂奮させたのだった。 鞭だの青竹だの丸太ん棒だの、太い綱だのが雨霰と降りかかって来る下を潜った吾輩はイキナリ親方の死....
乳色の靄」より 著者:葉山嘉樹
気持を、どうしても追っ払うことが出来なかった。 当主は、寝ている処を、いきなり丸太ん棒、それも樫の木の、潜り門用の閂でドサッとやられたので、遺言を書こうにも書....
怪塔王」より 著者:海野十三
って、おどろきの声をだすまいと口に手をあてました。 「ほう、床に転がっているこの丸太ん棒が邪魔をしているから、檻が床までぴったり下らないのだ。これは天の助だ。一....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
た。 「家の伯父さんを見ませんか」 「ああ見たよ」と八百屋がいった。 「さっきね丸太ん棒のようなものを持ってね、ここを通ったから声をかけるとね、おれは大どろぼう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
米友の眼から見れば、法も、格も心得ていない奴が、力任せに、血迷って、無茶苦茶に丸太ん棒を振り廻して来るだけのものだから、打ち落そうとも、突き飛ばそうとも、どう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
だ》踏んで、焦《じ》れったがりました。 「おい、早く火を焚きな、火を。そんな……丸太ん棒を持って来たってどうなるもんか、藁火《わらび》だ、藁を持って来いやい」 ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ひとりご》ちつつその前にさしかかった時だった。 パッと横ざまに飛び出した泰軒の丸太ん棒、 「やッ! 出たぞ!」 と愕《おどろ》きあわてた仙之助の身体はそのま....
絶縁体」より 著者:豊島与志雄
直していた。 倒れてる塀の頭を両手で持ち上げ、徐々に押し起して、用意しておいた丸太ん棒で左右二ヶ所の支えをし、なお押し起して、少し傾きかげんのところで支えをし....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
を吹き出しているのが、木洩れの月光に黒く見えた。 その武士が足を空ざまにして、丸太ん棒のように仆れた時には、とうに飛び起き、飛び起きざまに引き抜き、引き抜いた....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
とをしやがる!」 気がつくとたっていた。そして、再び気がつくと、そこに落ちてた丸太ん棒を引っつかんで、殺陣のまっただなかへとび出していた。 こいつ、とかく酔....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
るだけは逃げるつもり、両手を振って躍り上った。が、かくあるべしと待っていた勘次、丸太ん棒のような腕を伸ばして襟髪取ってぐっと押さえた大盤石、弥吉、元の土に尻餅を....
夢がたり」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
報者じゃないんだぜ。……物はためしだ、まあお前さんもこの僕みたいに、お上の御用で丸太ん棒を引きずって見るがいいや。こんな暑さの中でまで、精も根もつき果てるほど働....