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丸屋
「丸屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
丸屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
角兵衛獅子の宿は、軒を並べて二軒ある。 越後屋《えちごや》というのが一軒、
丸屋というのが一軒。秋から冬にかけてのかせぎ場に、雪の国からこの江戸へ流れ出して....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
欧式の急傾斜な屋根を乗っけている……その近所に露西亜《ロシア》式の旧教会のような
丸屋根がある……洋館に破風作りがある……と思うと、南米やアルプスあたりの絵はがき....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。 「それが重々悪い。遊所場で取り逃がしたのだ」 「宿ですね」 「そうだ。品川の
丸屋という女郎屋だ」 善兵衛の説明によると、事件の顛末はこうであった。鷹匠の光....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、長い大橋を渡ってゆくと、荒川の秋の水が冷やかに流れていた。掃部宿へゆき着いて、
丸屋という質屋をたずねると、すぐに知れた。質屋と云っても半分は農家で、相当の身上....
「うつり香」より 著者:近松秋江
殻町に出かけていった。 柳沢は歳暮にしこたま入った銭の中から、先だって水道町の
丸屋を呼んで新調さした越後結城か何かのそれも羽織と着物と対の、黒地に茶の千筋の厭....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の新しい和音、あの音楽の魔物、それを彼は用いて、明快な交響曲《シンフォニー》を、
丸屋根のあるイタリー大寺院のような広い明るい建築を、うち建てようとしていた。 ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
リー公よりもりっぱであった。それは大なる不都合だった。パリー市は市の金で廃兵院の
丸屋根の金を塗り直していた。まじめな人たちは、かくかくの場合にはド・トランクラー....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た。コルシカ人という言葉はベアルン人という言葉の対照となった。チュイルリー宮殿の
丸屋根の旗は白旗となった。亡命者が王位にのぼった。ハルトウェルの樅《もみ》のテー....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
に、行き倒れがいるんですつて……。たつた今、駐在へ知らせに来た子供がいるのよ。大
丸屋のお神さんが、それをまたうちへ連れて来てくれたの」 「なんだ、慌てゝ言いに来....
「都の眼」より 著者:竹久夢二
たべたいろんな色のついた、ちょっと食べて見たいような西洋風な家もありました。紅い
丸屋根をもった、窓掛の桃色の、お伽噺の子供の家のような家もありました。 二十四....
「食指談」より 著者:佐藤垢石
たっぷりで出場する力量があったにちがいない。 二 文化の大食会のときには、
丸屋助兵衛というのが饅頭五十、羊羹七竿、薄皮餅三十、茶十九杯をあおってナンバーワ....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
女子 (寝台より起きて窓に馳せ行く)ほんに赤い灯が消えて、月の光ばかりが音楽堂の
丸屋根を照らしている。……赤い灯が消えて、(鉦は益々悲しげに鳴る)ああ、そしてあ....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
今も講談に流布する、怪談|小夜衣草紙、同じ享保の頃だという。新吉原のまざり店、旭
丸屋の裏階子で、幇間の次郎庵が三つならんだ真中の厠で肝を消し、表大広間へ遁上る、....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
右団次上京して猿若座に出勤し、中幕に望月を勤む。一番目は「川中島」、二番目は「大
丸屋騒動」。団十郎、菊五郎、左団次は勿論、家橘、芝翫、高助、福助、秀調、海老蔵、....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
は、中々有名な店のあるところである。ここがせんべの売りどころという、塩せんべの田
丸屋や袋物屋の平野屋など有名である。 二十一、二年前は今の平野屋よりもうちょっ....