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「丸形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

丸形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
》と云う、年二十九歳で、美女《よいおんな》ではないが、色の白いぽっちゃりした少し丸形《まるがたち》のまことに気の利いた、苦労人の果《はて》と見え、万事届きます。....
幻影の盾」より 著者:夏目漱石
ば櫓の周囲は、煤《すす》を透《とお》す日に照さるるよりも明かである。一枚の火の、丸形に櫓を裏《つつ》んで飽き足らず、横に這うて※《ひめがき》の胸先にかかる。炎は....
旧主人」より 著者:島崎藤村
を合せて、調子を揃《そろ》えながら町々を練って歩きました。赤い織色の綬《きれ》に丸形な銀の章《しるし》を胸に光らせた人々が続々通る。巡査は剣を鳴して馳廻《かけま....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
と秀子の顔、何《いず》れを優る美しさと云って善かろう、夏子は秀子より肥って居る、丸形である、秀子は楕円である、丸形の方には顎に笑靨《えくぼ》がある、顎の笑靨は頬....
倫敦塔」より 著者:夏目漱石
。 空濠《からほり》にかけてある石橋を渡って行くと向うに一つの塔がある。これは丸形《まるがた》の石造《せきぞう》で石油タンクの状をなしてあたかも巨人の門柱のご....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
くからであろう。 ところで伸子の状態についても、細叙の必要があると思う。伸子は丸形の廻転椅子に腰だけを残して、そこから下はやや左向きになり、上半身はそれと反対....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
壁という壁をあますところなく占領していた。 その間に、幾段もの縞模様となって、丸形の計器や水平形の計器などが、ずらりと並んでいた。それ等はすべて夜光式になって....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
えた金銀がちっとやそっと有ったところで不思議はございますまい、古金の大判から甲州丸形の松木の印金《いんきん》、古金の一両判、山下の一両金、露《ろ》一両、古金二分....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
夜のものに埋もれて、今日の厄落《やくおと》しを終ろうと、すらりと立って、片手には丸形の行燈《あんどん》を携え、秋草の襖へ手をかけると、なんとなく心が戦《おのの》....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
き尽してしまった。村|端れは大抵水田であった。見渡す限りの新稲の若葉の中に幾つか丸形の活動の黒点が挟まれているのは、田を耕す農夫であった。阿Qはこの田家の楽しみ....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
を指摘したという話があります。なぜなら、手近の角形のものを見ないで、わざわざ遠い丸形のを見たとすれば、それは坊主の二十を持っている証拠としきゃ思われないじゃあり....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
水に螢をあしらった、京染の単衣が着崩れてい、島田髷さえ崩れている。後毛のかかった丸形の顔が、今はゲッソリ痩せている。優しく涼しい眼だったろう、それが一方を見詰め....
夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
折れないように、薄い銅板を菱形にして巻いてあった。そしてその下に、中央には、日の丸形の円孔が空いている、細かい網代織りの方旛が、五つ連なっていた。重量は非常に軽....
書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
る場合離脱したり、皺が寄ったりして、美術的なものには不可である。形の上から見ると丸形と角形になる。丸背には、大山(強孤形)、中山(緩孤形)それと、角丸(かまぼこ....
」より 著者:上村松園
形、じれった結び、三ツ髷、束ね鴨脚、櫛巻、鹿子、娘島田、町方丸髷、賠蝶流形、賠蝶丸形、竹の節。 大阪人のつけそうな名前である。「じれった結び」とか、「世帯おぼ....