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丸抱え
「丸抱え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
丸抱えの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
もあった。銀子は岩谷に呼ばれて方々遠出をつけてもらっていたが、分けの芸者なので、
丸抱えほど縛られてもいず、玉代にいくらか融通を利かすことも、三度に一度はしていた....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
石に藍で子持縞の羅を着ていたから、場所と云い、境遇も、年増の身で、小さな芸妓屋に
丸抱えという、可哀な流にしがらみを掛けた袖も、花に、もみじに、霜にさえその時々の....
「操守」より 著者:豊島与志雄
女は真面目になった。 「そのうちに、看板を借りようと思ってるのよ。」 そして、
丸抱えで出てるのと自前で出るのとの違いを、商売の自由さの点や、収入の関係など、こ....
「肉体」より 著者:豊島与志雄
それをまた彼女が平気で笑っているのが、私には心外でもありましたし、その上、彼女は
丸抱えの身で、堅くしているわけでもないことが、よく分っていました。 「どうだろう....
「樹氷」より 著者:三好十郎
出すのを望んでいらっしゃらないような口ぶりだったそうで。そこへあなたが、こうして
丸抱えの話などを、おせきになっても、私の方でもハイそうですかでお受けはできないん....
「挿話」より 著者:徳田秋声
てくるとすぐ上げます。お気の毒ですね」お絹は答えていた。 抱えといっても歌子は
丸抱えではなかった。二三日またぐれだして、保険会社の男とかと、始終どこかへ入り浸....