丸損[語句情報] »
丸損
「丸損〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
丸損の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
借りたのである、サテそれが予算の如く儲からない、さりとて止めれば最初の宣伝資金が
丸損になる、アトは大した費用もかからないから継続してやればイクラカずつの利益はあ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
「さようさ、外れたら、……外れっ放しだ」 「悪い奴だ。馬鹿な話だ。それでは俺が
丸損だ」 「それでいいのだ。金持ちはな」 「まずともかくもあてるがいい」 「首で....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
れで、今朝、顔色のわるいカーキ服の男から三百円で買い取った品物をなくして、三百円
丸損となってしまったぞと、大いに恨《うら》めしく思った。 この話が、誰から誰へ....
「十年後の映画界」より 著者:渡辺温
経営して行くことが出来るのです。つまり、一年に百万乃至百五十万円の費用をかけて、
丸損したところで、僕の家産の傾く憂は更にないわけです。今や、我がマキアベリイ映画....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
得た百姓は、その巣を掘って穀を過分に得、またその肉を常翫するから満更《まんざら》
丸損《まるそん》にならぬ。これと別属ながら、同じ暮し方の鼠がアフリカにも西半球に....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
を二ヵ月後として、別荘二ヵ月間のお家賃六十円。それも、四五日後に敵が上陸すれば、
丸損ですな。二ヵ月後から十数年間は不毛の沙漠となりますから、土地も源泉も値のつけ....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
も入っていないと見え、コトリとも音はしなかった。 「一世一代の失敗かな。友蔵親分
丸損かな。ほんとにほんとに莫迦にしていやがら」 しかしどんなに悪口を云っても、....
「俗臭」より 著者:織田作之助
崎県五島沖合にある沈没汽船売り込みがあった。引揚げ操作は難業で、悪く行けば投資金
丸損とされているのだ。それをやろうというのである。人々は膝を寄せた。 「ラムネの....