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「丸煮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

丸煮の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「本州横断　癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
と見える。 三、四町行くとまた一軒の汚い旅人宿、幸いここでは、鰌《どじょう》の丸煮か何かで漸《ようや》く昼飯に有付くことが出来た。東京では迚《とて》も食われぬ....
「猿」より 著者:宮本百合子
大好きでしょう？ 阿母さんは儉約家《しまりや》だから、ちっとでも傷のないのは、皆丸煮にするって云うのよ。仕様がないから、私、そうっと地べたにおっことしたり、噛み....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
｜桝一パイの酒を引いたが、サテ、酒肴を買う銭が無い。向うの暗い棚の上には、章魚の丸煮や、蒲鉾の皿が行列している。鼻の先の天井裏からは荒縄で縛った生鰤の半身が、森....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
言っておこう、駒形の名物泥鰌に浮れ込み、いやに江戸がって骨抜きせぬのをとりよせ、丸煮の鍋に白い腹を出してるのを見て、俄にげんなりしてしまい、嫌々むしって喰べる連....
「火星探険」より 著者:海野十三
けたそうである。 張の感想によると、彼は火星人の身体つきを見て、これはスープで丸煮にして喰べたら、さぞうまいだろうと思ったそうである。 ネッドはどんなことを....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ったかしら。――妙なことを考えるわけは、スノウが旅行して行って御馳走になる、鶏の丸煮、丸ムギのパン、キャベジ、ジャガイモ、粟、それを心からよろこんで食べたが、飲....
「天狗の鼻」より 著者:豊島与志雄
しやき》の中にも、雉《きじ》の肝《きも》の揚物《あげもの》の中にも、鯉《こい》の丸煮《まるに》の中にも、その他いろんな見事な料理の中には、みな強い酒がまぜてあり....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
愚痴というもんですよ」 「こういう霜腹気《しもばらけ》の日に、泥鰌《どじょう》の丸煮《まるに》かなんかで、熱燗をキュッとひっかけたら、さぞ美味《びみ》なことであ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
……それも他の用で私は出たのでは有りませんよ。須賀津の溜から胡麻鰻を取って来て、丸煮で先生に差上げて、少しでも根気を附けて上げましょうと、それは私の一心からで、....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
は浅草の駒形、京橋で仲橋、下谷で埋堀、両国で薬研堀この四軒でいずれも鰌専門で汁と丸煮だけである）。仲橋は下町でも目抜きの場所であるから、市などの景況も下町気分で....
「姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
このほど、最上川の支流小国川の岸辺から湧く瀬見温泉へ旅したとき、宿で鰍の丸煮を肴に出してくれた。まだ彼岸に入ったばかりであるというのに、もう北羽州の峡間....
「茶粥の記」より 著者:矢田津世子
く。油で揚げて而も油っこくないところに天麩羅の真味がある。どじょうといえば本黒の丸煮、玉子の白味でアクを抜いたわりしたで頬張るに限るという。――良人の味覚談はき....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
菓子は四色揃った。外にまだ何かあるかね」小山「あるともあるとも、蜜柑《みかん》の丸煮が出来ている。お徳やあれを一つ進げて御覧」妻君立って台所より煮たる蜜柑を皿に....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
湯《まめいりむぎゆ》 春 第七十五 十日に十色《といろ》丸煮玉子《まるにたまご》 夏 第百四十 玉子料理 マッフ....