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丸窓
「丸窓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
丸窓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
て、やっぱり今の、あの海老屋の寮で養生をして、同じ部屋だわ。まわり縁の突当りの、
丸窓の付いた、池に向いた六畳よ。 照吉さんも家業があるでしょう、だもんですから....
「蠅男」より 著者:海野十三
聞ゆる悲鳴、素破ピストルの弾丸が命中したかと思った刹那、傍らの壁に突然ポッカリと
丸窓のような穴が明き、蠅男の右腕がまずポーンと飛びこむと、続いて首と胴が、更に鋼....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
ると云うだけで、中は割に平凡なものだった。海に面して大きく開いている棧のはまった
丸窓の横には、立派な書架が据えられ、ギッシリ書物が詰っている。総じて渋い装幀の学....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
たが、このときあざやかに美しくその姿を見せた。各艇の乗組員は、それを見ようとして
丸窓のところへ集まり、かわるがわる外をのぞいて僚艇の姿をなつかしがった。 ああ....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
「えっ。もう見えていますか」 二人は、窓へ顔をもっていって、硝子《ガラス》の
丸窓の外へ目をやった。 公園のそばの路を子供たちが、わいわいいいながら歩いてい....
「火星探険」より 著者:海野十三
いでそちらへ走った。 食堂へ入ってみると、張とネッドが、有機|硝子《ガラス》の
丸窓へ顔を押しつけて、外を一生けんめいに見ていて、河合の入って行ったのにも気がつ....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
祖国近し 房枝は、三等船室の
丸窓に、顔をおしあてて、左へ左へと走りさる大波のうねりを、ぼんやりと、ながめてい....
「火星兵団」より 著者:海野十三
が呼ぶので先生は気がついてふりかえると、いつの間にか博士は、おくの壁についている
丸窓のような形のとびらをあけ、もう一つおくの部屋にはいって、先生をさしまねいてい....
「怪塔王」より 著者:海野十三
は一彦に目くばせをして、扉のところへかけつけました。 なるほど扉の錠まわりが、
丸窓ぐらいの大きさにぽっかりと穴があいています。ですから扉をおすと、すうっとあい....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
、電話機をかけた。 「天候が悪くなったそうだよ」 「そうですか」 と事務長は、
丸窓から外をのぞいてみて、 「ああ、あそこへ変な雲がでてきました。不連続線のせい....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
噴行艇の胴に、黄いろい鋲のようなものが並んでみえる。しかし、それは鋲ではない。
丸窓なのである。
丸窓の類は、一つの噴行艇について、およそ百に近かった。その黄....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
見ると、誰もいない。 「ここはどこだろう」 そう思った彼は、寝台のそばに小さい
丸窓のあるのに気がついて、顔をそっとその方へよせた。そのときの愕きくらい、丁坊に....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
の間に傍に、高い袋戸棚が附いて、傍は直ぐに縁側の、戸棚の横が満月|形に庭に望んだ
丸窓で、嵌込の戸を開けると、葉山繁山中空へ波をかさねて見えるのが、今は焼けたが故....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
へ座を立たせて――そこが女作家の書斎でしたが。 蚊がいますわ、と団扇で払って、
丸窓を開けて風を通して、机の前の錦紗のを、背に敷かせ、黙って枕にさせてくれたのが....
「妖影」より 著者:大倉燁子
、ぽっかり五十銭銀貨ほどの眼がたった一つ現われた。と見る間にその目が大きくなって
丸窓一杯にひろがり、遂々その窓が一つの目になってしまった。瞬きもしないで、その大....