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主公
「主公〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主公の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
のに限っちゃ鯛よ、なあ、めい公。」 「違えねえ。」 「だって、貴郎は柄にないわ、
主公様は大人しく鯛魚とおっしゃるもんです、ねえ、めのさん。」 「違えねえ。」 ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
羊を畑に放ち、苅り手競うてこれを捕う。誰かがこれを捕え得たら主婦これを執えおり、
主公これを刎首《くびは》ね、その肉で苅入れ祝いの馳走をする。また肉の一片を※《し....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
帰ると、たちまち路傍に窶《やつ》れ果てた貧相な男を見付け、時移り運変ってこの邸の
主公はどうなった、かの人の威容今|何処《いずこ》にありや、何でかくまで宏壮だった....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
しないのか。」 「さようでございますね、」と、顔と顔。 五十 「小
主公お久振でござりました、よく私の声にお覚えがござりますな。へい、貴方がお目の悪....
「梟雄」より 著者:坂口安吾
筈はない。美濃は古来から土岐氏所領ときまっているが、近代になって臣下の斎藤妙椿が
主公を押しのけて我意のままにふるまっている。我々は妙椿を倒して再び昔のように土岐....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
援軍|来《きた》らぬと告げよと命ぜられ、送られて城下に至った時、城を仰いで大声に
主公《しゅこう》の大軍すでに出発したれば来援《らいえん》三日を出《い》でぬであろ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
を乞うて来意を通ずれば、「珍しき人よりの手紙かな、こちらへと言え」と書生に命ずる
主公の声聞えたり。頓て書生にいざなわれて応接所へ通りしが、しばらくしてまたこちら....
「魔都」より 著者:久生十蘭
た。せっぱ詰って横手の庭へ走り込み、瓶をぶッ欠いて底だけ取り、板塀を乗り越えて天
主公教会の横丁へ出、開国橋の側からタキシーを拾ってここへ逃げ込んだというわけなん....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
三年版「官板西彊四大部図」を謄写した手製の西蔵地図、光緒二年に北京で出版された天
主公教会の神父有向の「韃靼旅行雑写」(アッベ・ユック「韃靼古道」〔Abbe' H....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
に世界滅亡時の悲観を詳説して曰く、 「諸君恐怖時代は目前に来たのである、我系統の
主公たる、かの天の太陽は、近き将来に於て滅尽しようとするのである、否我地球は、さ....
「瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
ぶん》を明《あきらか》にして二念《にねん》あることなく、理にも非にもただ徳川家の
主公あるを知《しり》て他を見ず、いかなる非運に際して辛苦《しんく》を嘗《なむ》る....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
せずして家事を軽んじ、あるいは妻妾一処に居て甚だ不都合なれども、内君は貞実にして
主公は公平、妾もまた至極《しごく》柔順なる者にして、かつて家に風波を生じたること....
「手長と足長」より 著者:喜田貞吉
う理由に至っては説いてない。柳田國男君の郷土研究(二巻二号)には、 手長の意味は
主公自ら手を延ばして物を調べると同一の結果を得るからで、言はゞ居間から玄関又は勝....
「活人形」より 著者:泉鏡花
て行ったじゃないか。「でもひいひい泣きまして耳の遠い私でも寝られませんし、それに
主公、二日もああして梁に釣上げて置いちゃあ死んでしまうじゃございませんか。「ええ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
済まぬという。で、ほれ、日の出温泉から出た足で、僕はS君の家に廻って、同道して天
主公教会に訪ねて見た。」 「どんな人だったい、その宣教師さんは。」 「いい人だっ....