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「主夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
に消えて全く暗《やみ》の世界となった、余も叔父も驚けばお浦も「アレー」と叫んだが主夫人は暗の中で説明し「ナニお驚くに及びませんよ、是が手品の前置きですよ、丁度パ....
足迹」より 著者:徳田秋声
茶を飲みながら、電報の時間附けなどを見ていたが、するうちにお庄と一緒に家を出た。主夫婦も、着換えをして後から続いた。 衆が病院へ駈けつけた時分には、死骸はもう....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
しい、而して弱い、而して情愛の深い犬になった。雄であったが、雌の様な雄であった。主夫妻が東京に出ると屹度|跟いて来る。甲州街道を新宿へ行く間には、大きな犬、強い....
道標」より 著者:宮本百合子
解決するのは伸子の役目だった。まだ多計代が寝ている寝室だけよけて、台帳をもった家主夫人がアパルトマンの室から室へ調べて歩く事務的なやりかたも、多計代にとっては、....
黄昏」より 著者:宮本百合子
出して貰う金も、どんなに快よく貰えるかということなどを、のぶ子は、狭い家の中で、主夫婦に聞えないように、小さく、而も心をこめて話すのである。 のぶ子の寄宿して....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ず、過つて洩るゝ時は、或は他藩の怨を求めむ事を恐る。当寺当時の住職、及、呉家の当主夫妻にのみ止む可し。穴賢。 延宝七年七月七日一行しるす ◆第三参考 野見山....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ロン』三四譚に述べたは、一夜灰色衣の托鉢僧二人グリップ村の屠家に宿り、その室と宿主夫婦の寝堂の間透き間多き故、臥《ね》ながら耳を欷《そば》だて聞きいると、嬶《か....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
でなければならないと見て取ったし、先方でも、ジロリと白雲の方に眼をくれながら、亭主夫婦の方へよって、心安立てに問いつ語りつ始めたのは、やはり純粋の奥州語を、双方....
黒馬車」より 著者:宮本百合子
一分にあがってしまった。 台所では二つの氷嚢に入れる氷をかく音が妙に淋しく響き主夫婦は、額をつき合わせて何か引きしまった顔をして相談して居るのを見ると娘は、じ....
胚胎」より 著者:宮本百合子
第二の若僧が又何か云おうとすると下手の雑な彫刻をした扉が細く開いて遠慮深くここの主夫婦が出て来る。 目立たない――、それでも内福らしい着物に老婆の小指の指環が一....
ある探偵事件」より 著者:寺田寅彦
の幾分の肖似。(4)新聞記事によると、B猫が不良で夜遊び昼遊びをして困るという飼主夫人の証言。これだけである。この(1)(2)(3)(4)いずれも当面の問題に対....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
して往昔をしのび物思いにふけり憂さを酒にまぎらすにしても、往昔泰西の地に於て、城主夫人の柳腰をいだき古城のほとりを歩いた花の時代あって、何の不足かあるべき。 ....
文明教育論」より 著者:福沢諭吉
覚束《おぼつか》なき農民の婦女子に横文の素読を教えて何の益をなすべきや。嫁しては主夫の襤褸《ぼろ》を補綴《ほてい》する貧寒女子へ英の読本を教えて後世何の益あるべ....