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主将
「主将〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主将の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
後刻の勝利を期待して味方の諸勢をはげましていた。時に年四十一歳。 この日、越の
主将上杉輝虎(本当はまだ政虎)は紺糸縅の鎧に、萌黄緞子の胴|肩衣をつけ、金の星兜....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
街道、奈良街道の要地にして、地勢卑湿、水田沼地多く畷道四通する所だ。 大阪方の
主将は木村重成、長曾我部|盛親の二人。是に向うは河内国の先鋒藤堂高虎兵五千、井伊....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
間に、戦術上の要害として深刻に考えられて居たかが分ると思う。 一方韮山城攻囲の
主将は織田信雄である。併し城主の北条|氏規は、北条家随一の名将として知られて居る....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
を左右する時を迎えて見ると、天狗連の一派は筑波山の方に立てこもり、田丸稲右衛門を
主将に推し、亡き御隠居の御霊代を奉じて、尊攘の志を致そうとしていた。かねて幕府は....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
かせて置くことは出来ぬところである。是《ここ》に於て誰か知ら然る可き人物を会津の
主将に据えて、奥州出羽の押えの大任、わけては伊達政宗をのさばり出さぬように、表は....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
がった。千三の目から涙がこぼれた。光一は早くも二塁に走った。 つぎの打手は敵の
主将小原である。ホームランか三塁か、いずれにしても一点は取るだろうと人々は思った....
「「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
中では、単四嫂子は終に子供の夢を見なかったという工合には書かなかった。それは時の
主将が消極を主張しなかったからである。自分としてはただ、自分の若い時と同じく現在....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
下の心を得ること」であります。昔北条早雲が、兵学者に書を講ぜしめて居りましたが「
主将の要は部下の心を得るにあり」というところになりますと「それなれば我はもはや学....
「天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
ス・キリストが十字架の上で矢張り臨終に叫んだ言葉と全く同じだったのでございます。
主将と信仰とを同時に失った原ノ城の宗徒軍が一度に志気を沮喪させたのは寧ろ当然と云....
「競漕」より 著者:久米正雄
か、「もう死ぬまで櫂は握りたくない」とか言う冗談の下に、練習の苦痛が訴えられた。
主将の窪田は黙って笑いながらそれを聴いていた。そして自分も高等学校の時、練習の苦....
「山寺の怪」より 著者:田中貢太郎
宿の
主将を対手にして碁を打っていた武士は、その碁にも飽いて来たので主翁を伴れて後の庭....
「地上」より 著者:島田清次郎
どう処理したかは分らない。得意になってさして歩いたかも知れない。 五年の野球の
主将に眼鏡をかけた悪ずれのした原田という男がいた。その男が幾度も深井に手紙を送っ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
於て斯着眼は頗る聡明であると云わねばならぬ。が、彼の企画は不幸にも失敗に終った。
主将の意思は必ずしも然うでは無かったのであろうが、敵を愛することを知らぬ部下の者....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る傭兵であったため、十八世紀中には遂にこの横隊戦術から蝉脱する事が出来なかった。
主将は戦役(戦役とは戦争中の一時期で通常一カ年を指す)開始前又は特別な事情の生じ....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
。文学界派がある。硯友社派がある。だが、竜土会はすべての党派を抱擁していた。誰が
主将というのでもなかったが、どの党派からも喜んで人が出て来た。長谷川天渓氏が来た....