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「主従〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主従の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
経っても、ついに姿を現さなかった。 大団円 甚太夫《じんだゆう》主従は宿を変えて、さらに兵衛《ひょうえ》をつけ狙った。が、その後《ご》四五日する....
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
う》ちを待たず、この時もう死んでいたかも知れない。しかし雉は犬をなだめながら猿に主従の道徳を教え、桃太郎の命に従えと云った。それでも猿は路ばたの木の上に犬の襲撃....
忠義」より 著者:芥川竜之介
門は、そこに、また消し難い憎しみの色をも、読んだのである。 その中《うち》に、主従の間に纏綿《てんめん》する感情は、林右衛門の重ねる苦諫に従って、いつとなく荒....
婦系図」より 著者:泉鏡花
その惚方――愛――はですな、兄妹のようか、従兄妹のようか、それとも師弟のようか、主従のようか、小説のようか、伝奇のようか、そこは分りませんが、惚れているにゃ違い....
自叙伝」より 著者:大杉栄
が、少なくともこの越後では農民運動は決して起りませんよ。地主と小作人とがまったく主従関係で、というよりもむしろ親子の関係で、地主は十分小作人の面倒を見ていますか....
天守物語」より 著者:泉鏡花
道を踏ませるのではありませんか。 図書 けれども、鷹がそれました。 夫人 ああ、主従とかは可恐しい。鷹とあの人間の生命とを取かえるのでございますか。よしそれも、....
南地心中」より 著者:泉鏡花
呼べ、と言えば、婦どもが愚図々々|吐す。新枕は長鳴鶏の夜があけるまでは待かねる。主従は三世の中じゃ、遠慮なしに閨へ推参に及んだ、悪く思うまいな。汝ゃ、天王寺境内....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ます。これでは天狗の気持が容易に人間にのみ込めない筈でございます。人間の世界は、主従、親子、夫婦、兄弟、姉妹等の複雑った関係で、色とりどりの綾模様を織り出して居....
」より 著者:岡本綺堂
むつを上総の親戚の方へ落してやったが、源五郎戦死の噂がきこえて後、おいねと権七の主従関係はいつか夫婦関係に変ってしまった。それには親戚の者どもの反対もあったらし....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
がっていた。 主人が災難とあきらめているので、義助もよんどころなく我慢したが、主従三人が揃いも揃ってこんな目に逢うのは、あまりに忌々しいと思った。 店の女た....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
書生が主人を先生と呼ぶようなものだ。もっとも一字の師恩、一飯の恩という事もあり、主従師弟の厳ましかった時代だから、両者の関係が漸く疎隔して馬琴の盛名がオサオサ京....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
でなされませ。」と、侍女どもは無理に小坂部を急き立てて行った。 眇目の男はこの主従のあとを追おうともしなかった。幾年の艱難を凌いでようように尋ねあてたという獲....
」より 著者:上村松園
砧を打たんとて馴れし襖の床の上、涙かたしき狭筵に思いをのぶる便りぞと夕ぎり立寄り主従とともに、恨みの砧打つとかや、衣に落つる松の声/\、夜寒を風やしらすらん」 ....
活人形」より 著者:泉鏡花
で家へ帰っても枕を高うして寐られるというものだ。「旦那もう帰国ますか。この二人は主従と見えたり。「ああしてしまえば東京に用事は無いのだ。今日の終汽車で帰国としよ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
片方ずつの柚子の殻に盛りました。これを菜にし、そして釜で煮えた乾米の湯漬けを秀吉主従に勧めるのでした。秀吉は、その簡素で優雅な行き届いた利休の作法にむしろ呆れ果....