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主情
「主情〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主情の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
まことはうそかと、誇張をも顧慮せず燃え立つなりに自我を燃え立たそうと意欲し、その
主情的な主張において、分裂矛盾のままに自身のロマンティシズムを立てていたのだと考....
「生活においての統一」より 著者:宮本百合子
離脱した位置に自身をおいた知性と感性との表現としての伝統をもって来た。日本文学は
主情的な文学の特質をもっていたといわれている。その原因には少くとも芸術に向う素質....
「作家の経験」より 著者:宮本百合子
る意味で人間性の流露をもとめるその本質にしたがって、苦しい現実からの脱出であり、
主情的ならざるをえなかった。自然主義の流れさえ、日本文学の伝統の岸にうちよせれば....
「「下じき」の問題」より 著者:宮本百合子
ないものもないし、自覚していないものもない。それを、日本の知識人の悲運という風に
主情的に語るだけでは、それ自体、その人たちも排撃している日本の文学精神の
主情性で....
「人間性・政治・文学(1)」より 著者:宮本百合子
身にしみてわからせられて来たし、したがって、もう「おくれた日本」の、感覚にたより
主情に流れる生活と文学の基本的方法によって、美という仮りの調和体を構成してゆくこ....
「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」より 著者:宮本百合子
どころがある。久しい間、現代文学の課題となって来た「私小説」からの脱却、伝統的な
主情性の克服の可能も、文学が人民のリアリスティックな発展の可能性とそのための多種....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
品など、或る意味で清澄でもあり純一でありますが、何とそのテーマ、芸術の世界全体が
主情的でしょう。感情のかげりひなたにとどまって、人間性格というところ迄も切りこん....
「リズムの構造」より 著者:中井正一
考察することによって、ルネッサンスの主知主義と、それに次いであらわれたバロックの
主情主義の二つのものの契機をそこに見いださしめるがようである。宗教の暗黒の中より....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
て考えられているのである。 ところで芸術における「主観的」「客観的」もしくは「
主情主義的」「主知主義的」ということは、本来何を意味するものだろうか。これについ....