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「主権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
わ》の流れもないと云うた。おれがあの時吹き出さなかったのは、我立つ杣《そま》の地主権現《じしゅごんげん》、日吉《ひよし》の御冥護《ごみょうご》に違いない。が、お....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
います。が、それに別に不思議はございません。私が私の視覚の、同時にまた私の理性の主権《しゅけん》を、ほとんど刹那に粉砕しようとする恐ろしい瞬間にぶつかったのは、....
或る女」より 著者:有島武郎
多くは、おおかた葉子から血脈を引いた少女らであった。倫理学者や、教育家や、家庭の主権者などもそのころから猜疑《さいぎ》の目を見張って少女国を監視し出した。葉子の....
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
らのうちは、独兵も露兵も、一緒に含まれていたのである。 亡国の氏として、露国の主権に服従していた人々には、今度、独軍がワルシャワを占領するということは、借家人....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
信仰の対象を指しているのだ。その名は何んでもいい)は宗教界にあって、国家に於ける主権者の位置にある。彼は人からあらゆる捧げものを要求する。人の生活は畢竟神の前に....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
。ティアマートはこの神々の群衆が次第に自分の領域を我がもの顔に侵すのを見て、己が主権を擁護するために、人首牛身、犬身魚尾などという怪物どもの軍勢を作り集めた。神....
近時政論考」より 著者:陸羯南
せり。 一、著者今日に至るまでその著述を出版せしことはなはだ少なし。往時かつて『主権原論』と言える反訳書を公にし、一昨年に至りて『日本外交私議』を刊行し、昨年末....
地獄の使者」より 著者:海野十三
訊き方は断然やめて下さい」 そういった亀之介の態度には、兄亡き後の今、この邸の主権者は自分だぞという気配が匂うようでもあった。――帆村は、新しい煙草の箱をポケ....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
事の出来るものである。今、現実其者が詩になっている。そして人々が人類の大利益たる主権と自由との為めに闘っている。此の厳粛な時期に際して、芸術も亦、鬼神を喚び起す....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
理大臣)でこれも四人である。この四人の中でもやはり一番早くその官に就いた者にその主権があるので、他の三人はただ相談に与かるだけで専らその相談を決定するのは先任の....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
婚させる義務がある。オランダ人を征服する義務がある。あらゆる所にカトリック教会の主権を樹立する義務がある。しかも残る時間はいくらもないではないか。――彼は急いで....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
とその組織を異にしたる一種のヤソ教にして、これを世にギリシア宗という。その一宗の主権は、アテネ府なる宗教会議これを有す。その会議は五人の僧侶と二人の俗徒より成る....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
あ、あなたは市役所の事務を請負制度にすると言われますが、そ、そ、そ、それでは市の主権はどうなるのです」 「市の権威者は市民の道義的結束そのものです。そのほかに別....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
約の問題であります。いよいよ解散、総選挙でありますが、日米安全保障条約に関して、主権者たる国民がその意思表示をなすということになっておるのであります。いわば今度....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
人類歴史は政治的統一範囲を逐次拡大して来たのであるが、それは文明の進歩に依り主権の所有する武力が完全にその偉力を発揮し得る範囲をもって政治的統一の限度とする....