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主権者
「主権者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主権者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
多くは、おおかた葉子から血脈を引いた少女らであった。倫理学者や、教育家や、家庭の
主権者などもそのころから猜疑《さいぎ》の目を見張って少女国を監視し出した。葉子の....
「新生」より 著者:島崎藤村
ざ》に乗せられたという覚えも無いくらいの人であった。父は家族のものに対して絶対の
主権者であり、岸本等に対しては又、熱心な教育者であった。岸本は学校の書籍《ほん》....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
信仰の対象を指しているのだ。その名は何んでもいい)は宗教界にあって、国家に於ける
主権者の位置にある。彼は人からあらゆる捧げものを要求する。人の生活は畢竟神の前に....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の僧侶階級の先入的な意見に疑いを挿むような者はこの僧侶たちと利害を同じうしていた
主権者から最も苛酷な追究を受けた。この忌まわしい風習が一部分古典時代の民族に移り....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
ということは全く当然な過程であると言わなければならない。 そうだとすると、昔の
主権者為政者のもとに祭官、巫術《ふじゅつ》師らの行なった仕事の一部は今日では彼ら....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
と和睦《わぼく》し難いような事情が起ると、第三者が窃《ひそ》かに其下に助力して其
主権者を逐落《おいおと》し、そして其土地の主人となって終《しま》うのである。或は....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
訊き方は断然やめて下さい」 そういった亀之介の態度には、兄亡き後の今、この邸の
主権者は自分だぞという気配が匂うようでもあった。――帆村は、新しい煙草の箱をポケ....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
梟のような眼を輝かした。 「あなたは、科学者ですね。博士ですね。そして、この島の
主権者ですか」 「
主権者?……。なるほど、この島の創造主だから、
主権者であってい....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
雷雨のあとの広い洗われた空のように、あらゆる穢《けが》れから清められ朗らかになり
主権者となった自分自身を、彼はふたたび見出すのだった。オリヴィエにたいしては前よ....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
督教会派をさすのであって、その唱道した監督制度主義とは教会の主権を法王のような一
主権者に委ねないで教会の監督たちの手に委ぬべきであるとしたものであった。 一絞刑....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
は公共団体に公務に必要な収入を得せしめることにある。一言にいえば、経済学は人民と
主権者とを富ますことを目的とする。」この定義は経済学の父と呼ばれる人によって下さ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
家の舌に詭弁の翼を与える神秘モーローたる妖気を含んでいるね。天皇家はかつて日本の
主権者であった立派な家柄さ。日本歴史に示されている通りの第一の家柄さ。そして、他....
「地上」より 著者:島田清次郎
。 「隠したのかな※」彼は和歌子の見えなくなった原因を平常の話から和歌子の家庭の
主権者である継母の所為であると独断的に信じてしまった。どうかして和歌子の在処を知....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
約の問題であります。いよいよ解散、総選挙でありますが、日米安全保障条約に関して、
主権者たる国民がその意思表示をなすということになっておるのであります。いわば今度....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
武力が完全にその偉力を発揮し得る範囲をもって政治的統一の限度とする。すなわち将来
主権者の所有する武力が必要に際し全世界到るところにある反抗を迅速に潰滅し得るに至....