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「主点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主点の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放送された遺言」より 著者:海野十三
たが、私は期するところがあるために断然とこれをしりぞけて出演した。その日の講演の主点は次のようであった。 * 今日《こんにち》ここに浅学韮....
鴎外・芥川・菊池の歴史小説」より 著者:宮本百合子
身、殉死小説と日記に書いているのだそうだが、この作品は決して単純にその一面だけに主点のおかれた内容ではない。鴎外はこの作品において、封建時代の武士のモラル、生活....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
た。この一首はあわれ深いひびきを持ち、特に、「うつせみの命ををしみ」の句に感慨の主点がある。万葉の歌には、「わたつみの豊旗雲に」の如き歌もあるが、またこういう切....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
せいだ。 つまり我々の多くが、男女関係というと、チークダンスのようなことにしか主点がない。夫婦関係の幅も高さもそれぐらいのものにすぎないのだ。表向きは亭主関白....
わが思想の息吹」より 著者:坂口安吾
つの生き方によって歪められた角度から構成された「作品」であって、事実ということに主点がない。 だから、何を書いたか、何を選びだして、作品を構成したか、というこ....
探偵小説を截る」より 著者:坂口安吾
音楽、絵画には、それぞれ、個性とか独創を尊び、形式やマンネリズムを打破することに主点がおかれているものだ。探偵小説ときてはアベコベで、先人の型に似せることを第一....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
スは、その恋人を選定する道程に於て、娼家的なものがないのである。意識的に、そこに主点をおいて、娼家的なものを取り去っているのだ。 そこはダンスホールである。バ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
の恐怖を克服するのは並たいていのことではない。そこで、ふだんはバネをつける練習に主点をおいて、本当に飛ぶ練習は、フォームの練習だけにとめておく程度で、全部を試合....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
とについて、一枝に同意の証言を行うことを慎しむように心掛けた。新十郎たちの調査の主点がそこにあると思ったからである。その点こそ、出火事件の最大の秘密であると自ら....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
店で働きはじめた。 父の店はそれまで秩父と両毛の織物を扱っていたが、兄は京都に主点をおいた。買いつけも売りこみも、兄が一手でやった。大量の荷が送りこまれ、それ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
部を合計してもものの五分間とかからぬ程度でしょう。すると、顔のどこかにゴマカシの主点がある場合に、顔の特徴を取り除き、またゴマカシの手を加えても五分間ですむのに....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
かどうか、それは断定の限りではありませんが、この事件の論証法には犯人の自供の方に主点があり、その他の状況にも疑わしいものがあるけれども、自供に符合する証拠だけを....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
のである。 だから文士は、人間の性格についての心得は当然必要だけれども、性格に主点を定めて人生を見ることが少ないし、その文学活動に於て易断を行うことはないもの....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
がち芋虫や蛇がトグロを巻いているせいだけではなかったらしい。しかし彼らはそっちに主点をおいて吹聴するから誤解をまねくのである。 私が旅をした範囲で山の芋をこん....