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主知主義
「主知主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主知主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
観的とも申されましょう。または番頭の態度が非我を明らめようとする態度であるから、
主知主義と云って善《よ》かろうと思いますし、晩酌の態度が、我に感ずる態度であるか....
「旅愁」より 著者:横光利一
含んでいた東洋の神秘思想を抜き去り、代りに十三世紀のカソリックに初めてギリシアの
主知主義を導き入れた。彼は、人間というものは霊的世界と物質世界をつなぐ紐帯物だと....
「デカルト哲学について」より 著者:西田幾多郎
識も、往々|爾《しか》解せられる。しかし爾考えられるならば、スピノザ哲学も数学的
主知主義に堕するのほかない。而《しか》して今日の無矛盾性の数学は、果して当時考え....
「夜の靴」より 著者:横光利一
ら消えぬだろう。人に生きた標印をただ一つ許すことぐらいの寛大さは、いかなる非情な
主知主義者といえども持ち合せているにちがいないその感情――感情をパスカルは神の恩....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
的に代表するから、なのである。――だがそう云うことは何も、或る人々の恐れるような
主知主義を意味しない。
主知主義は結局合理主義に帰着するのだが、処が吾々は現に、論....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
的・道徳的・等々・のものを蔽うならば、それは貧弱な形の合理主義であり、ひからびた
主知主義であり、野暮ったい科学主義であると云われる。その通りである。もし認識がそ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
)、もう飽き飽きしたから云うのは止そう。生の哲学と云っても色々あるわけで、同じく
主知主義の反対と云っても生物学的なものもあれば(ニーチェやベルグソン)歴史的なも....
「辞典」より 著者:戸坂潤
意識は、知的なものと考えられる場合と意志的なものと考えられる場合とがある。前者は
主知主義(Intellektualismus)の観念論であり、後者は主意主義(V....
「哲学入門」より 著者:三木清
、すべて歴史的世界においてあるのである。主体的立場は行為の立場であるといっても、
主知主義を排して主意主義を取るというが如きことを意味するのではない。行為の問題は....
「リズムの構造」より 著者:中井正一
いわれている事実は、あるいはここに起因するのではないかと思われる。ルネッサンス的
主知主義が人の情趣的領域に数学的解釈を侵入せしめたことのもたらす誤謬が、ひいては....
「マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
最も好んで取扱った対象であった。近世の初めに当っても、デカルトやスピノザは、その
主知主義的傾向にもかかわらず、また情念について詳細な、卓越した研究を遺している。....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
るのである。 ところで芸術における「主観的」「客観的」もしくは「主情主義的」「
主知主義的」ということは、本来何を意味するものだろうか。これについて自分は、旧著....
「文芸評論の方法について」より 著者:戸坂潤
をかえている。而もまだホリゾントが決らぬらしい。も一人は阿部知二である。之は一旦
主知主義という交通整理に成功し、相当風格が定まったと見えたが、この頃又彼の印象は....