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「主脳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

主脳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
騒ぎである。最も懊悩に堪えないのは、実際雨が降って音の聞ゆる夜である。わが財産の主脳であるところの乳牛が、雨に濡れて露天に立っているのは考えるに堪えない苦しみで....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
ことを目的とする一種の秘密協約であって、その内容を正確に知っているのは前記四社の主脳部ばかりである。我々はいつとなく聞き伝えたり、あるいはたまたまその効力の発生....
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
やがて、あのフィルムは、警視庁へ移送されてその犯罪捜査に携った一同の役人並に庁内主脳者の前で、たった一度だけ試写された。 が、凡そ其試写会に立会った程の人々は....
電気看板の神経」より 著者:海野十三
れと入れかわりに電気商岩田京四郎が、検挙られてしまった。調べ室は金モールの眩しい主脳警官と、人相のよくない刑事連中の間に、京ぼんを挿んで場面はいとも緊張している....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
かったので、そろそろ迷宮入りの噂が立ちはじめた十日目のこと、その日から捜査関係の主脳部は、ラザレフ殺害者の追求を放棄しなければならなくなった。と云うのは、四百年....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
たちは祖先以来の習慣によって諸街道交通の要路に当たり、村民の上に立って地方自治の主脳の位置にもあり、もっぱら公共の事業に従って来たために、一家の経済を処理する上....
一つの思考実験」より 著者:寺田寅彦
な考えから私の「実験」は一つの夢のような大新聞の設立に移って行った。 この社の主脳を形成するものは、あらゆる官庁学校商社のみならず、各政党や宗教家思想家のあら....
地獄の使者」より 著者:海野十三
た。そして警戒の刑事巡査たちの面前にも、ほっとした気の弛みが浮び出た。 だが、主脳の検察官たちは、いずれもむずかしい顔を解こうとはしなかった。 「大寺君。現場....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
なったのだ。 極東首領ターネフ。彼はこの二十年間に、骸骨化クラブの会員として、主脳部たちからたいへん信任を得たが、彼がこれまで活動していたのはメキシコ国内であ....
大空魔艦」より 著者:海野十三
入るように命じた。この十四五人の怪人は何者であろうか。これこそ実は、この空魔艦の主脳部の人たちであったのである。 チンセイが乗ると、怪人は丁坊のそばによってき....
株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
――ではさよなら、ピイクロフトさん。あなたが熱心にお骨折り下すって、会社の有為な主脳部になっていただきたいんです」 私はその大きな本を小側に抱え、胸の中に矛盾....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
領、男爵フォン・エッセンには耐らなかったのである。彼は、機さえあれば怒号して、軍主脳部に潜航艇戦をせまったのであった。 ――わが国は、かつて統一戦争の当時、伊....
次郎物語」より 著者:下村湖人
ることによって、よりよき人間になると信じこまされて来た青年たちにたいして、塾堂の主脳者たる自分から、そんなふうに相談をもちかけることが、いかに場ちがいな感じを彼....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
人気隆々たるものは独り本郷座の新派劇だけであった。ここは川上音二郎と貞奴の夫妻を主脳として、藤沢浅二郎、佐藤歳三、児島文衛、中村信近などの一座で、十一月には「ハ....
黒板は何処から来たのか」より 著者:小倉金之助
史の転換期といわれている。この戦争が終ったとき、ウェスト・ポイント陸軍士官学校の主脳部は、ヨーロッパの陸軍制度調査研究の結果、フランスのエコール・ポリテクニク(....