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主観的
「主観的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主観的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
すなわち左のとおりである。
もとより、趣味はその場合その場合には何らかの
主観的価値判断を伴っている。しかしその判断が客観的に明瞭に主張される場合と、主観....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
に反り、雲のごとく巻ききたっては解け去る。「道」は大推移とも言うことができよう。
主観的に言えば宇宙の気であって、その絶対は相対的なものである。 まず第一に記憶....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
観的には快楽だから欲求したのだともいえようが、しかしそれは客観的、経験的の立言で
主観的ではない。それにまた人間がこの世の中にポッと生まれ出て、快楽のために快楽を....
「外来語所感」より 著者:九鬼周造
るとも考えられる。すべて言語の内容が客観的知的である場合には翻訳が成立しやすく、
主観的情的である場合には翻訳がうまくいかないことは事実である。 生活と密接な具....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
く(現象学派には多少この傾きがなくもない)意志の自律性を強靭に固守する点で形式的
主観的でありながら、人間行為の客観的妥当性を強調して、
主観的制約を脱せしめようと....
「カメラに関する覚え書」より 著者:伊丹万作
要するに、カメラ・ポジションを決定する客観的必然性などというものは存在しないし、
主観的必然性というものはあつても、それは第三者によつては存在が規定されない性質の....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
趣味というものを解していない族に、茶の端くれなりと出来るものじゃない、客観的にも
主観的にも、一に曰く清潔二に曰く整理三に曰く調和四に曰く趣味此四つを経とし食事を....
「ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
無いと思うが、一種の「鬼気」という、主観上の事実は打消す事が出来ない。それは全然
主観的なもので客観的には何物もないと知っていても、「鬼気」の感ずるものは外界にあ....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
で、ずいぶん極端までゆくことを常としたものである。もう一つの側は唯心的、超絶的、
主観的、道徳的、宗教的、というような思想の系統である。この側は前者に比すれば深遠....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
すればその進歩は比較的はるかに迅速である。芸術美と自然美とにかかわらずすべて美は
主観的のもので、けっして客観的のものではない。しかし美が単に
主観的たるにとどまっ....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
たかも知れない。悪くいえばがらくたに近いものもあったでしょう。こういうものは元来
主観的なものだから、本人がこれでいいと思えばそれでいいのかも知れません。私も米斎....
「囚われたる現文壇」より 著者:小川未明
っている。現実はどうともすることの出来ない客観的の実在であると同時に、また極めて
主観的な実在である。我々が懐く凡ゆる感情、例えば怒り、憎しみ、または愛にもせよ、....
「純情主義を想う」より 著者:小川未明
を見出さんと欲する。そして、この情熱に於てのみ、不断の感激をそゝられるのである。
主観的信念より、客観的組織に就くことは自然として、何等疑いを挾まない。けれど、こ....
「道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
分って、真から得心がいくのである。 味というものは変なもので、その時々の気持で
主観的に動かされ、変ってくる。味はもともとその人にとっては絶対であるべきで、事情....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
狂的努力を払った。彼の思想は決して堅実とは言われぬ。彼の著述した戦史研究等も全く
主観的で歴史的事実に拘泥する事なく、総てを自己の理想の表現のために枉げておる有様....