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主都
「主都〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
主都の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
掘り返していたら人間の頭蓋骨が一つ出て来た。しかし人々はこれこそこの場所が世界の
主都となる瑞兆であるということを信じて疑わなかったとある。われわれの現在の考え方....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
界《さかい》にして、北は官宅街とし、南に庶民の町屋を営ませた。蝦夷地改め北海道の
主都として、面目のために、当地に自費移住するものには家作料を百両貸しあたえた。目....
「道標」より 著者:宮本百合子
ク※から出発して来て、ワルシャワの陰惨なメーデーに遭い、「ヨーロッパ方式」での民
主都市とめずらしがられているウィーンの模型じみた舞台をとおって、ベルリンで伸子が....
「明るい工場」より 著者:宮本百合子
しょにホテルを出て、ドン国営煙草工場見学に出かけた。ロストフはウクライナ共和国の
主都で、附近にはソヴェト第一の大国営農場「ギガント」があった。丁度素晴らしい「ト....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
止って眺めているなにかしらが多くあった。もともと牢屋の原の居廻りは、日本橋という
主都の中央でありながら、今でいえば新開《しんかい》の町だけに、神田区上町との間に....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
音楽に興味をもたなかったが、音楽の話をしばしば聞いたので自分もその話をし、音楽の
主都に起こってることはなんでも知っていた。娘は平凡な生活をしていて、毎日音楽の稽....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
空気を呼吸することによって祖国の重苦しい空気を忘れんとした彼は、いわゆる光の国の
主都パリーにおいて何を見出したか。それは腐爛《ふらん》した文明の臭気であった。根....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
いる。 空を摩して聳えるヒマラヤ山脈の等高地帯、喜水《キチュ》の渓谷に、西蔵の
主都であり西康、青海、蒙古、新彊、露領トルキスタン、裏海沿岸に住む黄ラマ教一千万....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
ブは英仏伊独等の青年男女を会員とする国際的クラブで、本部がロンドンに在り、各国の
主都に支部があって、本部から毎月会員の消息や感想や注意を集めて月刊雑誌に載せ、各....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
を買っています。この辺で旅の足を羽後の方に向けるとしましょう。 秋田はその国の
主都、佐竹氏がその城を築きしところ。陸奥を北に羽前を南にして、日本海に面している....
「三国志」より 著者:吉川英治
晃軍は、命をふくんでそこに待機し、満を持すの形をとっていた。 魏の急使は、呉の
主都、建業に着いて、いまや呉の向背こそ、天下の将来を左右するものと、あらゆる外交....