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「久三〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

久三の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いや、坐り直してお聴きなさるほどの大事件でもないので……。あれは何年でしたか、文久三年か元治元年、なんでも十二月二十七日の寒い朝、神田橋の御門外、今の鎌倉|河岸....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
知しながら時々に阿漕の平次をきめる奴がある。この話もそれから起ったのです」 文久三年の五月なかばである。毎日降りつづく五月雨もきょうは夕方からめずらしく小歇み....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、そういう因縁付きの品には、不思議に何かの事件が付きまとうものです。 お話は文久三年十一月、あらためて申すまでもありませんが、その頃は幕末の騒がしい最中で、押....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で元気をつけて、半七老人は団扇の手を働かせながら又話し出した。 「あれはたしか文久三年とおぼえています。なんでも六月の末でした。新宿の新屋敷……と云っても、今の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
遣り損じた懺悔話をしましょう。今かんがえると実にばかばかしいお話ですがね」 文久三年正月の門松も取れて、俗に六日年越しという日の暮れ方に、熊蔵という手先が神田....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
森陰から現われて、不意に、家康の旗本へ切りかかった。為に旗本大いに崩れ立ち、清水久三郎等家康の馬前に立ち塞がり、五六人斬り伏せたので、漸く事無きを得た。 之れ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は、いよいよ本文に取りかかりますかな」 半七老人は入れ代って語り出した。 文久三年の八月十五日は深川八幡の祭礼で、外神田の加賀屋からも嫁のお元と女中のお鉄、....
蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
一 S未亡人は語る。 わたくしは当年七十八歳で、嘉永三年|戌歳の生れでございますから、これからお話をする文久三年はわたくしが十四の年でございます。むかしの人間はませていたなどと皆さんはよ....
岩魚」より 著者:佐藤垢石
右衛門之墓とあり、裏に儀右衛門は上野国佐波郡芝根村沼之上の産、文政十二年出生、文久三年玉造町の役にて斬死し屍を茲に運び来って葬る。と、ばかり書いてあった。碑は苔....
姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
助は伝えきいている。 栄之助は、浪士隊に応募した。そして、一方の幹部となって文久三年に上洛した。その後浪士隊が江戸へ帰ってくると、頭領清川八郎は麻布一の橋で、....
夜の構図」より 著者:織田作之助
…?」 「あんたは……? あはは……。あんただなんて……」 笑い出した。 「文久三年に品川沖であんたという名前の鯨がとれたことがある。あんたという名前ですよ。....
父の怪談」より 著者:岡本綺堂
というのを眼のあたりに見たのはこれが始めであると、父は語った。 その翌々年の文久三年の七月、夜の四つ頃(午後十時)にわたしの父が高輪の海ばたを通った。父は品川....
小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
八代読)三田文学(久保田万太郎氏)松竹興業株式会社(井上伊三郎氏)帝国劇場(山本久三郎氏)新劇協会(畑中蓼坡氏)左翼劇場(小野宮吉氏)新思潮社(青江舜二郎氏)日....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
、安徳帝の西海へ遷幸されて後、寿永二年八月に、御年わずか二歳で帝位に即かれた。建久三年後白河法皇崩御の後は、院政を止めて親政にかえり、九条兼実・近衛基通が摂政関....
四つの都」より 著者:織田作之助
十吉「誰かって、誰だい?」 葉子(指して)「あんた」 十吉(平気な顔をして)「文久三年に品川沖でアンタという名の鯨がとれた事がある、こんな髭を生やしとった」(と....