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久方の
「久方の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
久方のの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「源氏物語」より 著者:紫式部
。衣服箱二荷であった。お使いの弁は早く帰るので、さっそく女装束が纏頭に出された。
久方の光に近き名のみして朝夕霧も晴れぬ山ざと というのが源氏の勅答の歌であっ....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
も降ると見るまでに幾許もまがふ梅の花かも」(巻五・八四四)、「誰が苑の梅の花かも
久方の清き月夜に幾許散り来る」(巻十・二三二五)等の例がある。この赤人の「幾許も....
「梟雄」より 著者:坂口安吾
つくと、 「あの化け者めにオレの寝首をとられるか」 そう考えているのであった。
久方の光がしず心なく降るが如くに、そう考えているのであった。 ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
った人が選ばんと見落すね」 「今度は君の番よ」 と書店の主人が私に促した。 「
久方の月夜を清み梅の花心に咲きて吾が思える君」 私はいささかきまり悪かった。 ....
「濁酒を恋う」より 著者:佐藤垢石
はそのうちの一篇であるが、糟丘亭は上条八太郎の筆名だと聞く。 酒の初まれるや、
久方のあめつちにも、その名はいみじき物を、ことごとしくにくめり云ふもあれど、おの....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
柱には万葉の歌が沢山に書いてある。見るともなしにそれを見る。 誰か園の梅の花ぞも
久方の清き月夜にこゝだ散り来る ほとゝぎす来啼きどよもす橘の花散る庭を見む人や誰....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
送られ、神戸の波止場から和泉丸に乗船しました。その時に故国に別るる歌があります。
久方の月のかつらのをりを得て
帰りやすらん天津日国に
郷里の親友信者....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
風 ゆふさればころもで涼し高円の尾上の宮のあきのはつかぜ ながむればころもで涼し
久方の天のかはらの秋の夕ぐれ 新古今 四 萩が花まそでにかけて高円の尾上の宮....