»
乎
「乎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
人が貞操を守られざるは、再三御忠告……貴下が今日《こんにち》に至るまで、何等|断
乎《だんこ》たる処置に出でられざるは……されば夫人は旧日の情夫と共に、日夜……日....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
すれば、日常生活に、思慮深い男は到底玉になれない筈である。
我等如何に生くべき
乎《か》。――未知の世界を少し残して置くこと。
社交
あらゆる社交は....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
かなければ、もう一刻の存在も苦痛なほど、切迫して参りました。ここで私は、ついに断
乎たる処置を執る事に、致したのでございます。
そう云う必要に迫られて、これを書....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
一家の主人にして妄《みだり》に発狂する権利ありや否や? 吾人はかかる疑問の前に断
乎《だんこ》として否と答うるものなり。試みに天下の夫にして発狂する権利を得たりと....
「星座」より 著者:有島武郎
寒威惨《かんいさん》として揺《ゆる》がず。かの狗子白毛にて黒斑《こくはん》、惶々
乎《こうこうこ》とし屋壁に踞跼《きょきょく》し、四肢を側立て、眼を我に挙げ、耳と....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
うして所内を案内してくれた。西洋人にしては短躯で童顔鶴髪、しかし肉つき豊かで、温
乎として親しむべき好紳士であると思われた。住宅が研究所と全く一つの同じ建物の中に....
「猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
も及ばぬ猫のことなれば、其好む所の色は燃ゆるが如き赤色であるらしい、併し是れは確
乎としたことは言えないが、数回の調査は殆ど一致して居るから、先ず斯様に仮定するの....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
理論的考察で半ば空想に過ぎない。しかし、日本国体を信仰するものには戦争の絶滅は確
乎たる信念でなければならぬ。八紘一宇とは戦争絶滅の姿である。口に八紘一宇を唱え心....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
結局、アウレリウスから本心を聞かされないので、彼を一番愛していた友達の一人が断
乎として言った。 「これは醜悪だよ、君。壊してしまわなければいかん。槌を貸したま....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
この道にたずさわる方々の私に期待されるところかと存じます。むろん精神を統一して凝
乎と深く考え込めば、どんな昔の事柄でもはっきり想い出すことができないではありませ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
脱する事は甚だ尊い。それは神心の現れで必ずや天使の守護に浴し得る。が、われ等は断
乎として、かの有毒な神学的教義を排斥する。それ等の教義が教うる、教会のドグマを厳....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
田万太郎論を草する所以なり。久保田君、幸いに首肯するや否や? もし又首肯せざらん
乎、――君の一たび抛下すれば、槓でも棒でも動かざるは既に僕の知る所なり。僕亦何す....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
計百五十万ポンド、そのいずれを撰むべきかという問題に出会ったわけだが、彼は遂に断
乎として後者を撰んだのだ。そして貧民として一生を終ったのだ。しかしこれが為め英国....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
がまた萌す。なんだかこう、神聖なる刑罰其物のような、ある特殊の物、強大なる物、儼
乎として動かざる物が、実際に我身の内に宿ってでもいるような心持がする。無論ある程....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
は更に著しく劣っているのは明らかである。しかし造るべきものは造らねばならぬ。断々
乎として造らねばならぬ。この一歩をも譲ることを得ざる国防上の要求が我が経済建設の....