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「乗捨て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乗捨ての前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、少し精神に異状のある娘を誘拐《ゆうかい》して連れ出したのがこの舟だ――ここに乗捨てられてある以上は、もう論議無用――あの鳴り物が物を言う。君、櫓《ろ》が押せ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
探索に苦心するまでのことはなかった、つい眼のさきに、尋ねる人がいるのです。海岸へ乗捨てられた小舟をコツコツと修理していたのは、昨日見た異人氏以外の人でありようは....
魔都」より 著者:久生十蘭
になったり亜米利加人になったりする器用な男。運転して来たロードスターを歩道の傍へ乗捨てると、これもそそくさと「巴里」のなかへ入って行く。 大島譲次という日本名....
藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
た。焚木とりに東の入江へ行くと、百石積みの船が一艘、浜に漂い着いていた。いつごろ乗捨てたものか、船腹におびただしい海草がついていた。胴ノ間に七十俵ほどの米があっ....
鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
夜放すわけにもゆかないからね」 思い思いの服装をした五人の刑事は自動車を途中で乗捨て、赤星を案内役に闇の深い森の中に踏み入った。樹木は星明りを遮って四辺は真暗....