乗移る[語句情報] » 乗移る

「乗移る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乗移るの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
の底から立つ瘴気《しょうき》のように、音もなく暗の中へ忍んで来て、そっと女の体へ乗移るのでしょう。お敏は次第に眼が据《すわ》って、手足をぴくぴく引き攣《つ》らせ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
なり合って活躍する……それが夢中遊行以後の呉一郎の存在であった。『取憑く』とか『乗移る』とかいう精神病理的な事実を、科学的に説明し得る状態はこの以外にないのだ」....
斯ういう気持」より 著者:宮本百合子
いらっしゃいました」 と、取次いで来た。愛は、瞬間、ふきの表情がぴったり自分にも乗移るのを感じた。彼女は、力を入れて其を振払うようにした。 「そう、お通しして」....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
は、生残った技術員たちに呼びかけたが、彼等は、 「いや、真ッ平だ」 「あんな船に乗移ると、生命が奪われる」 と、口々に呟いて、顫えている。 「なんだ、意気地なし....