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「乗越す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乗越すの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
単独行」より 著者:加藤文太郎
の終りにはときどき、食物を求めに熊が来るとのこと、それ以来、鎗温泉から小日向山を乗越すまで声を限りに歌を唱い通したが、今思うとおかしくてならない。何分初めての山....
青服の男」より 著者:甲賀三郎
九本の列車があるが、どの列車からも卓一らしい青年は下車しなかった。もしかしたら、乗越すとか、又は熱海にでも行っていて引返して来るという事もあるから、上り列車につ....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
用心し、ヨロ/\しまいと用心し、懐中物を掠られまいと用心し、其上に目的の停留場を乗越すまいと用心しなけりゃならない。乗るから降りるまで用心のしつゞけで労れて了う....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
したと思えば、さて早や、ぐっすりと寝込んだて。 大船、おおふなと申す……驚破や乗越す、京へ上るわ、と慌しゅう帯を直し、棚の包を引抱いて、洋傘取るが据眼、きょろ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、大廻りですものね。さあ、いらっしゃい。まこと開かなけりゃ四目垣ぐらい、破るか、乗越すかしちまいますわ。抱かれてやろうといって下すった、あなたのためなら。……飛....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
三十|噸、乃至五十噸の越後丸、観音丸などと云うのが、入れ違いまする煙の色も荒海を乗越すためか一際濃く、且つ勇ましい。 茶店の裏手は遠近の山また山の山続きで、そ....