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乗車口
「乗車口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乗車口の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蠅男」より 著者:海野十三
の前を知らぬ顔して、自動車をとばしていった。そして到着したところは、阪急の大阪駅
乗車口であった。 彼はそこで大勢の人をかきわけ、大きな声で宝塚ゆきの切符を買っ....
「南路」より 著者:宮本百合子
室で区切られ、また改札口で区切られて、ここではまるで停車場らしいどよめきの来ない
乗車口に立って、自分はぼんやりと四周を見廻した。 「自分は今、一年以上も棲み馴れ....
「道化役」より 著者:豊島与志雄
、俄に淋しく惨めな気持になった。誰も私を気にも止める者はなかった。私は首垂れて、
乗車口の方の構内へ出て行ったが、その時、おかしなことを思い出した。丁度朝の出勤時....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
の私を乗せた汽車が東京駅に著いた時には黒山のような人が一時に改札口に殺到する。(
乗車口降車口共に)尤もそれは汽車の客ばかりではない。同時に著いた電車の客も交って....
「秘密」より 著者:平林初之輔
までに帰ることにすれば時間はたっぷりある! 三 私はタクシーで東京駅まで行き、
乗車口で降りた。駅の構内を横切る間も、切符を買う間も、みな子にあいはせぬかと思っ....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
遽ましく鳴った。出てみると赤星の声で、 「すまんが、刑事を二三人連れて、東京駅の
乗車口まで大至急来て下さい、佐伯田博士の処へ鳩が来たそうだから――、早くしないと....
「私の青年時代」より 著者:山之口貘
もなくのことであった。そして、大正十一年の秋に上京した。東京駅はたしか丸の内側の
乗車口、降車口だけで、タクシーを見かけた覚えはなく、人力車が殆どなのであった。柳....