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「乗込み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乗込みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
に乗込むんだから、この仕事には、大いに張合があるわけさ……そうだ、もうそろそろ、乗込みの仕度をしとかんならん。親爺、酒だ。酒を持って来てくれ!」 妙に、鼻息が....
単独行」より 著者:加藤文太郎
るので、いつも富山市電の遅いのに参っている彼は、これ幸いと直通切符を買って電車へ乗込みました。電車はなんらの事故もなく南富山へ着きました。早速Aは乗換えのため向....
暗号の役割」より 著者:海野十三
、茶色の色眼鏡をかけた袋猫々は、黒い旅行鞄と灰色の毛布をもって四番線の九六列車に乗込みました。列車は午後十時一分発車しました。袋猫々はしきりに林檎をかじりながら....
沈没男」より 著者:海野十三
英国海軍省に対し、ドーヴァ、ダンジネル、ハリッチの三根拠地のいずれかにて、英艦に乗込みたき旨要請したのであるが、それは彼の容れるところとならず、わざわざ北方スコ....
錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
にも、蕎麦を食うにも、以来、欣弥さんの嫁御の事で胸が詰る。しかる処へ、奥方連のお乗込みは、これは学問修業より、槍先の功名、と称えて可い、とこう云うてな。 この間....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
そのお嬢様に御本家の部屋を、幾つか分けて、貸すことになりましけ。ある晩、腕車でお乗込み、天上ぬけに美い、と評判ばかりで、私等ついぞお姿も見ませなんだが、下男下女....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
っとも両三度は存じております。鎌倉、横須賀は、勤めにも参った事です―― 時に、乗込みましたのが、二等と云う縹色の濁った天鵝絨仕立、ずっと奥深い長い部屋で、何と....
南地心中」より 著者:泉鏡花
迎いの人数。 口々に、 「御寮人様。」 「お珊様。」 「女紅場では、屋台の組も乗込みました。」 「貴女ばかりを待兼ねてござります。」 襖の中から、 「車は?....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
)を槍、鉄棒で、対手方へ出向いたんでござんすがね、――入費はお師匠さん持だから、乗込みは、ついその銀座の西裏まで、円タクさ。 ――呆れもしない、目ざす敵は、喫....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
こともあるんだ。あの大海賊のイングランド船長(註四三)の港の外でインド太守の船に乗込みのあった時にもいたんだよ。でも、こうして見ていると、まるで赤ん坊みてえに思....
中庸」より 著者:坂口安吾
ねじこんだところを見れば、それまで気がつかなかったのであろう。彼は馬の口をとって乗込み、 「俺を日本一の馬鹿と云うたな。さてはまたこの馬を日本一の馬鹿と云うたの....
停車場の少女」より 著者:岡本綺堂
に決めました。 そのうちに東京行きの列車が着きましたので、ほかの人たちはみんな乗込みました。わたくしも乗ろうとして又にわかに躊躇しました。まっすぐに東京へ帰る....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
した。 霜月、もみじの好季節に、年一回の催能、当流第一人のお役者が本舞台からの乗込みである。ここにいささかなりとも、その出迎えの模様、対手方と挨拶の一順はある....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
――ペエペエ役者――行儀の好い人 川上のオッペケ節 壮士芝居の出現――川上の東京乗込み――チョボ入りの史劇――筒袖に陣羽織――劇評は激評 朝鮮公使の抗議 日本演....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
銭、高土間三円五十銭、平土間二円八十銭。 ○一月、団十郎は京都花見小路の祇園館に乗込み、大阪の鴈治郎、福助らと合同して開演。 ○二月九日、十三代目長谷川勘兵衛死....