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乗馬服
「乗馬服〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乗馬服の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
ブルの上の紅茶にさえ手を出そうとはしなかった。彼女の純白の、天鵞絨《ビロード》の
乗馬服の肩さえが、なんとなく寂しかった。 「駄目なことがあるもんか。馬を替えてみ....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
して、両手を背後に組んだまま莞爾やかに立っている。その左側にスカートの短い、白い
乗馬服を着て白い帽子を冠って、短い鞭を持って立っているのは最前のカルロ・ナイン嬢....
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
艷やかな馬と人とがひるまえの樹の下を動いていた。おさげの少女である。山高帽と黒い
乗馬服の長い裾との間に現代英国女性の容貌がはっきりはまっている。数騎の男も混って....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
。そしてそのためには、例え空っぽでも衣裳鞄の一つや二つは余計に持ち、ゴルフ道具と
乗馬服だけはゴルフと乗馬に何らの関係なく、忘れることを許されないのである。これで....
「無題(一)」より 著者:宮本百合子
と云った様な様子をしてローズの姿が戸口から消えてから十分立つとかるい色のいい形の
乗馬服を着たローズの姿がまた戸口から出ました。 五分たってから真白な馬は二匹頭....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
くは仕事を始めようともしなかった。すると、ドアをたたく音がしたので、出て見ると、
乗馬服を着けたヴィール夫人がそこに立っていた。ちょうどその時に、時計は正午の十二....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
みまがうような白馬に、ダイヤモンドとルビイのかざりをつけてのっていました。お召の
乗馬服は、純金の糸を織ったものでした、手にもったむちは、お日さまの光のようにきら....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
ょに、その方がいいわ。」 競走馬上りと見える流星栗毛のスマートな牝馬に、純白の
乗馬服を着た夫人は、大公妃のように跨っている。しかし、声は新子に話す時などとは違....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ルもあったが、子供が三人ジャブジャブ遊んでいただけであったし、馬場もあって、緑の
乗馬服をりりしく身につけた娘調教師と数頭のタダモノではないらしい立派な馬もチャン....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
せ、彼女の様子を聞いて見た。ボーイの答えによると彼女は今しがたカジノからホテルへ
乗馬服と着替えに帰って来て、鞭を持って出て行った。十時には温浴とマッサージとマニ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ザラン流の古風なる筒《つつ》眼鏡を小脇にかかえ大ナイフを腰につるし、女子なる方は
乗馬服に登山靴、耳おおいのついた羅紗の防寒帽をかむり、消防用の鉞《まさかり》を帯....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
夫人に倚り添いながら、囲の破れ目から楽屋の中を覗いて見た。 緑色のけばけばしい
乗馬服を着た団長が向うを向いて鞭を振り上げている。その足もとには若い女がまるで叩....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
いが、母夫人の方は二度見ましたよ。一度は乗馬倶楽部で、飾り気のないさっぱりとした
乗馬服を着て栗毛の馬に乗っている颯爽とした姿、もう一度は肌の透いて見えるような薄....