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九天
「九天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
九天の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
輪、あかき色の華美を誇りし昔わすれ顔、黒くしなびた花弁の皺《しわ》もかなしく、「
九天たかき神の園生《そのう》、われは草鞋《わらじ》のままにてあがりこみ、たしかに....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
根の尽きる武士に、幸太郎兄弟の爪の垢でも、煎じて飲ませたい」 世評は、成功者を
九天の上に祭り上げると共に、失敗者を奈落の底へまで突き落さねば止まなかった。 ....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
瞬間、ふたたび小山のような大波が来た。 ちょうど源吉の乗っている舟だった。
九天の高さから真逆様に叩きつけられる刹那、思わず目をつぶった源吉は、耳元にかすか....
「柳毅伝」より 著者:田中貢太郎
方を見た。 「さっきここを出てから、巳の時に※陵へ行って、午の時に戦って、帰りに
九天へ行って、上帝にその訳を訴えてきました」 「どれくらい殺した」 「六十万」 ....
「牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
、大禹鼎を鋳て、神姦鬼秘、その形を逃るるを得るなく、温※を興し薜をなす。是を以て
九天邪を斬るの使を設け、十地悪を罰するの司を列ね、魑魅魍魎をして以てその奸を容る....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
南半球は九月のごとくあたたかい。 船は一上一下、奈落の底にしずむかと思えばまた
九天にゆりあげられる、嵐はますますふきつのり、雷鳴すさまじくとどろいていなづまは....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
いう三十年来の希望の満足に拭うが如く忽ち掻消されて、あたかも籠の禽が俄に放されて
九天に飛ばんとして羽叩きするような大元気となった。その当座はまるで嫁入咄が定った....
「牡丹灯籠 牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
人はこれを見て判決をくだした。 す。禍を降し妖をなし、災を興し薜をなす。是を以て
九天邪を斬るの使を設け、十|地悪を罰するの司を列ね、魑魅魍魎をして以て其奸を容る....
「三国志」より 著者:吉川英治
が、性の本来は、陽物だから時しも春|更けて、今ごろとなれば大いにうごく。龍起れば
九天といい、人興って志気と時運を得れば、四海に縦横するという」 「実在するもので....
「三国志」より 著者:吉川英治
。今日、過って呉の計に墜ち、たとえ一命を失うとも、九泉の下、なお桃園の誓いあり、
九天の上、なお関羽の霊はある。汝ら呉の逆賊どもを亡ぼさずにおくべきか。降伏せよな....
「小説のタネ」より 著者:吉川英治
に用いて、二十世紀の三千世界を舞台にする。地球はもちろん、地軸から地上、天上から
九天までを大舞台として現代を書けば今のあらゆる世態が書けると思う。思想、政治諷刺....