乳の間[語句情報] » 乳の間

「乳の間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乳の間の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
さんもういや……いや」 といいながら、身を震わしてやにわに胸に抱きついて来て、乳の間のくぼみに顔を埋《うず》めながら、成人《おとな》のするような泣きじゃくりを....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
いる……と思ううちに、新しいメスをキラリと取上げて、咽頭の処をブスリと一突き……乳の間から鳩尾腹部へと截り進んで、臍の処を左へ半廻転……恥骨の処まで一息に截り下....
人間腸詰」より 著者:夢野久作
丸裸体の死体だったのです。しかもその小さな下唇を前歯で噛み破ったらしく鼻の下から乳の間へかけてベットリとコビリ付いている血が、水銀燈に照らされて妙に黝ずんだ腮鬚....
十二支考」より 著者:南方熊楠
うと、兎が矢に中《あた》ったように暴悪だと答う。※陀夷曰く姑の過ちでない、彼の両乳の間および隠密処に黒黶《くろぼくろ》と赤黶と旋毛《つむじ》、この三の暴悪相があ....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
い乳房を左手でいじくりまわしていた。夜、眠る時も、父母は私の傍に居らず、乳母の両乳の間に顔を押しつけて眠っていた。 その頃、生まれつきよわかった兄のために、紀....
雪柳」より 著者:泉鏡花
して、お灸は、どこへ。」 「魂は、胸三寸というわいの。」 「ええ。」 「鳩尾や、乳の間や。」 「……恥しい。」 「年でもあるまい。二十越した娘を育てたものが、何....