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乳の
「乳の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乳のの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
は、彼と相手との間を押しへだてると、とっさに小刀《さすが》をひらめかして、相手の
乳の下へ刺し通した。そうして、それとともに、相手の横に払った太刀《たち》をあびて....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
って来た。それは当時の信輔には憎まずにはいられぬ運命だった。彼は毎朝台所へ来る牛
乳の壜《びん》を軽蔑《けいべつ》した。又何を知らぬにもせよ、母の乳だけは知ってい....
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
姿は円光《えんこう》を負っているといわなければならぬ。子供はもう六歳をかしらに、
乳のみ児とも三人出来ている。勿論誰はどの夫を父にするなどということはない。第一の....
「母」より 著者:芥川竜之介
に、そっと赤児を胸に取った。
「まあ、御可愛い。」
敏子は顔を寄せながら、鋭い
乳の臭いを感じた。
「おお、おお、よく肥《ふと》っていらっしゃる。」
やや上気....
「女体」より 著者:芥川竜之介
楊《よう》は驚嘆の眼を見開いて、この美しい山の姿を眺めた。が、その山が彼の細君の
乳の一つだと云う事を知った時に、彼の驚きは果してどれくらいだった事であろう。彼は....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
から、育てると云ったにした所が、容易な事じゃありません。守《も》りをするのから牛
乳の世話まで、和尚自身が看経《かんきん》の暇には、面倒を見ると云う始末なのです。....
「或る女」より 著者:有島武郎
さんもういや……いや」
といいながら、身を震わしてやにわに胸に抱きついて来て、
乳の間のくぼみに顔を埋《うず》めながら、成人《おとな》のするような泣きじゃくりを....
「卑怯者」より 著者:有島武郎
はすかいにあたる向こう側の、格子戸《こうしど》立ての平家《ひらや》の軒さきに、牛
乳の配達車が一台置いてあった。水色のペンキで塗りつぶした箱の横腹に、「精乳社」と....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
余るくらいな配縄をすっかりたくしこんでしまうころには、海の上は少し墨汁を加えた牛
乳のようにぼんやり暮れ残って、そこらにながめやられる漁船のあるものは、帆を張り上....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
あ鬢の中へ。」 と、相傘するまで、つと寄添う。 「私どうしましょう。」 と、
乳のあたりへ袖を緊めつつ、 「空から降って来やしないんでしょうか。」 「……空か....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
、 「さて、その事だが、」 「はあ、」 とまた片手をついた。胸へ気が籠ったか、
乳のあたりがふっくりとなる。 「余り気を入れると他愛がないよ。ちっとこう更っては....
「橋」より 著者:池谷信三郎
思っていないのに、今のお継母さんは、私がまだ三つか四つのころ、まだ意識がやっと牛
乳の罎から離れたころから、もう、自分を見る眼つきの中に、限りない憎悪の光が宿って....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
時凧が下を向いて来るし、上糸目にすれば下って来る。乳糸目というのは普通糸目の他に
乳のように左右へ別に二本|殖やすのである。二本糸目というのは、うら張りの具合で、....
「活人形」より 著者:泉鏡花
巻、用意は好きぞやらかせと、斉く人形室の前に至れば、美婦人正に刑柱にあり、白刃|
乳の下に臨める刹那、幸にして天地は悪魔の所有に非ず。 得右衛門は得三の名を呼び....
「北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
の天地を悲壮な熱情の舞台にする。 或る冴えた晩秋の朝であった。霜の上には薄い牛
乳のような色の靄が青白く澱んでいた。私は早起きして表戸の野に新聞紙を拾いに出ると....