乳兄弟[語句情報] »
乳兄弟
「乳兄弟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乳兄弟の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
ちゃ済まないぞ」と、お時は口癖のように我が子に言い聞かしていた。外記とはいわゆる
乳兄弟《ちきょうだい》のちなみもあるので、お時が番町の屋敷へ行くたびに、外記の方....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
右近であった。第二陣は中川瀬兵衛、第三陣は池田|勝入斎だ。 勝入斎は、信長とは
乳兄弟なので、その弔合戦に先陣を望んだが、高槻の城主高山右近は、「わが居城は最も....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
れな思いつめた望みを果させる為には、いかなる難儀をも忍ぼうとする、忠実な乳母と、
乳兄弟に当る、正直で素直な伜とで、あらゆる困難を凌《しの》いで、見つけてくれた、....
「新樹の言葉」より 著者:太宰治
りで脊負せられたような気がして、どうにも、たまらなかった。 「だけど、いいねえ。
乳兄弟って、いいものだねえ。血のつながりというものは、少し濃すぎて、べとついて、....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
え》の田畑を耕し、ささやかながら老母を養っている。
口重《くちおも》で人のいい
乳兄弟の孫七といつまでも自分の子供と思っている乳母のお兼。
かれらこそはしばら....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
せるのみならず、一層性の悪い事をする。すなわち巣の中にある他鳥の卵、云わば我子の
乳兄弟を嘴で突き破って殺してしまうそうである。それが万一|僥倖に助かって孵化して....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
向こう側に寝ているんだ、と思うと、何だかうそのような気がするのだった。 「でも、
乳兄弟って、いいものですね。小さい時には、自分の乳をとられたうえ、いつもいじめら....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
とに気がついて、因縁の不思議さに先ず驚いた。しかも、原因は無限につらなっていた。
乳兄弟のお鶴、乳母、そうして亡くなった母、とそこまで考えていって、彼は、人間相互....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
(家来衆とも見えませんが、お嬢様、お嬢様といっています。多分|乳母さんの児で、
乳兄弟とでもいうようなんじゃありませんか。何しろ一方なりませんお主おもい、で、お....
「感想」より 著者:北大路魯山人
ては創り直すことに少しもひるむ者ではない。伝統に打たれることも多々あるが、伝統と
乳兄弟になっても双子になりたくない。さりとてケンカ別れもしたくない。生活に合法と....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
名不明、六歳)など名を拾えば限りもないほど可憐な小児もいたのである。 乳母子(
乳兄弟)やら養子、姻戚のつながりは、筑紫党やすべての地方出の大将にもつながってい....