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乾干し
「乾干し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乾干しの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
上じゃまだ御年貢を取るつもりでいるんじゃてのう。 甚作 御年貢米の代りに、人間の
乾干しを収めるとええぞ。 およし 明和の飢饉じゃて、これほどではなかったのう。 ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
科学といえども人間の産んだ愛児の中の愛児である。血の気を絞り取ってしまったら
乾干しになって、孫を産む活力などは亡くなってしまいはしないかという気がする。 ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、宵から三升も飲んだんだ」 「マア、ほんとに、あきれて口がきけやアしない。母親を
乾干しにしておいて、自分はそんなに酒をくらって歩くなんて」 憤然として、入口の....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
けに引っくり返される。引っくり返されたが最後もう永久に起き上がる事ができないので
乾干しになるそうである。猛獣の争闘のように血を流し肉を破らないから一見残酷でない....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
、それに相当する英貨で、払ってくれた。彼は、やっと大|安堵の息をついた。これで、
乾干しにもならないで済む。 それから、彼は、このホテルに逗留することとなったの....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
この楮幣で支払われたのだ。それが通用もせぬ紙きれだったら、この身ばかりか女房子は
乾干しだわ。しかもおれどものは体を張ってのご奉公だぞ。酒の売掛けが取れなくても命....