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乾湿
「乾湿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
乾湿の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
労し易《やす》かった彼の身体までが漸くその頃に成って回復の時に向って来た。寒暑、
乾湿、風雨、霜雪、日光の度を異にした遠い異郷の方から帰って来て、本当に自分の身体....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
この計器にふれんばかりの近くにすすみよったことを示すものなのです。恐らく湿度計は
乾湿ハイグロメーターの湿球のような状態におかれ、水銀は急に熱を奪われて萎縮したこ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
裏面が、たぶんその装置に必要な刳穴だったので、その薄い部分が、頻繁に繰り返される
乾湿のために、凹陥を起したに違いないのだよ。つまり、その仕掛を作ったのが算哲で、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
勢が違うばかりでかように性質が異なると説き去りがたいとあるが、定めて食物とか物の
乾湿とか雑多の原因がある事と惟わる。したがってわが邦の猴舞わしが、四国猴は芸を仕....
「徳育如何」より 著者:福沢諭吉
本を資《と》るところは、空気と太陽の光熱と土壌|津液《しんえき》とにあり。空気、
乾湿の度を失い、太陽の光熱、物にさえぎられ、地性、瘠《や》せて津液足らざる者へは....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
われるほどのものはありませんから、その方面の弊害は少いのですが、それ以外に気候に
乾湿の差が烈しく、吹きまくる烈風は砂塵を上げ、職業戦線は狂わんばかりの競争が行わ....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
を含む余地があるので、空気は十分乾いているということになるのである。そこで空気の
乾湿は、一立方米の空気中に現に含んでいる水蒸気の分量と、その時の温度で含み得るだ....