乾飯[語句情報] » 乾飯

「乾飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

乾飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:菊池寛
人である彼らに、孤島生活の惨苦が、ひしひしと迫ってきた。毎日のように、水に浸した乾飯や、生乾きの魚肉のあぶったものなどを口にする苦しみが、骨身にこたえてきた。彼....
石狩川」より 著者:本庄陸男
た。天はあくまで碧色《あおいろ》で、地は涯ない白さであった。それでも万一のために乾飯《ほしいい》を腰につけ、磁石を前帯にはさんでいた。 この道は、高倉にとって....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
に見えるらしかった。 もんぺをはいて防空鞄をさげ、防空頭巾やゲートルや三角巾や乾飯をその中へつめて毎日持ち歩いた。未だ国土来襲は殆どなく、夏の間は、近くの海岸....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
のである。糧米をカリテと訓むは、霊異記下巻に糧(可里弖)とあるによっても明かで、乾飯直の義(攷證)だと云われている。一に云、「かれひはなしに」とあるのは、「餉は....
食道楽」より 著者:村井弦斎
》といって香《こう》の物《もの》が四色出ますから皆《み》んなで四十品です。御飯も乾飯《かんぱん》に稀飯《きはん》といって固い御飯とお粥のようなものと二色出ます。....
食道楽」より 著者:村井弦斎
せるより外《ほか》は滅多《めった》にお粥《かゆ》を用いませんけれども支那料理では乾飯《かんぱん》稀飯《きはん》と申して御飯とお粥とを御馳走の後に出します。お粥は....
古事記」より 著者:太安万侶
をお聞きになつて逃げておいでになりました。かくて山城のカリハヰにおいでになつて、乾飯《ほしい》をおあがりになる時に、顏に黥《いれずみ》をした老人が來てその乾飯を....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
」 すると先刻の――秩父の熊とか鷹とかいう男が、 「まあ、待て。ひとりや二人の乾飯ざむらい、騒ぐにゃ当らねえ。おれが懸合いに行って、謝り証文を取って来るか、馬....